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「お兄さん、もっともっといじめてぇ」 「はいはい」 靴下を脱ぎ足の裏で踏みつける 「はあ、はあ、お兄さんの足の裏臭くて気持ちいいよぉ」 そんなことをいわれてもまったくうれしくないんだがな 「あっ、ああっ、気持ちいいいぃ、すっきりー」 やれやれやっと終わった、相手が喜ぶ虐待はまるでゆっくりに奉仕してるようでフラストレーションがたまる、ドMのゆっくりとか反則だろ こいつはゆっくりてんこ、以前道を歩いているときにうっかりふんづけてしまって それ以来なつかれてしまい毎日家に通ってくる 珍しい種だったし頭もよかったので、今まで殺さずにいた 「はい、じゃあ今日はもう終わりね」 虐待でできた傷の治療を終わらせ、別れを告げる 「うん、お兄さん踏んでくれてありがとう」 ゆっくりてんこは自分の巣へ帰っていった、別にうちで飼ってやってもいいのだがてんこは子供もいるしお兄さんの迷惑になるからという理由でそれを拒否した 最初にこのゆっくりに出会ったときは、なんとかして苦しませてやろうとした しかしありとあらゆる方法を試してもてんこを苦しませることはできなかった 火責め水攻め強制運動、絶食強姦無視殴打、どれもてんこを喜ばせるだけだった 一回子供を産ませて産まれた直後に潰したことがあったが、てんこは潰された子供たちが羨ましいというだけだった もうこいつをいじめるのをあきらめようかと思ったが、今日職場の同僚が休憩時間に興味深いことを教えてくれた おかげでその日はゆっくり虐めへの期待で仕事に集中できなかった、幸い明日から週末、存分にいじめることができる 仕事が終わるとすぐに家に帰った、家に着くともうてんこが家の前で待っていた 「ゆゆっ?どうしたのお兄さんずいぶん嬉しそうだね」 どうやら顔に出ていたらしい 「ああ、今日はお兄さん機嫌がいいから朝までつきあってあげるよ」 「本当?ありがとうお兄さん」 てんこの表情が輝く、うれしそうに歌まで歌い始めた、だがもう二度とこいつがゆっくりすることはできないだろう 俺はてんこを持ち上げると後頭部に指を第一関節までねじ込みかき回す 「ゆゆっ!!?」 てんこが驚いたような声を出す、 「お兄さんお兄さん痛いよ、気持ちよくないよ」 実はゆっくりてんこの後頭部にはドMからノーマルになるつぼがあるのだ ゆっくりてんこがドMなのは成体時だけである ゆっくりてんこにとってSMは交尾であるため幼少期にSMをすると子孫が残せず死んでしまうからだ このつぼを押すことによって体が幼少期の状態になったと錯覚させることができるのである このつぼは内側の微妙な位置にあるので今までの虐めでスイッチが入ることは無かった 「どうして?こういうのが気持ちいいんだろう?」 「なんかわかんないけど気持ちよくないの、はやく、はやくぬいて」 指を抜きてんこを床においてやる、初めて感じた違和感にてんこは不安そうな顔をしている、その顔が俺の嗜虐心をくすぐる 「どうしたの?体の調子が悪いのかな、今日はもうやめる?」 その体の調子の悪い原因を作ったのは自分である、我ながら白々しい 「ゆゆっ、やめないで、今のは何かの間違いだよ」 てんこにとっての一番のゆっくりはいじめられることだ、だからそれができないなんてことを認めたくないのだろう 「どうして…、どうして…」 震えた声で独り言をつぶやく きっとこいつは今までに経験したことの無い不安を感じている、こんな不安そうな表情は見たことが無い、 「わかったよ、じゃあ次は足で踏んであげようか」 てんこに足を乗せゆっくりと力を加える 「ゆ゛っゆぎっ、ゆ゛うううっ、」 苦しそうな表情をしている、だがこれでやめてやるつもりは無い、さらに力を加える 「ゆ゛ぐうううぅ」 上面と底辺がくっつきそうなくらいに変形している 少し力を緩めリズムを取るように踏みつける 「ゆ゛っ、お兄さん゛っ、やめっ、いだいっ、いい゛っ、んぎっ」 踏みつけるリズムに合わせて悲鳴を上げるてんこはとても可愛い、もっと続けていたいがほかの拷問をする時間がなくなってしまうのでてんこから足をどける 「どうじでえ゛え゛、な゛んでゆ゛っぐりでぎな゛いの゛お゛お゛」 てんこが泣きじゃくっている間に蝋燭と串を準備する 「お゛兄ざんだずげでえええ、ゆっぐりでぎないよおおお」 「落ち着いててんこ、ほかの方法を試してみようよ、蝋燭ならきっとゆっくりできるよ」 「う、うん」 信頼している俺の言葉なので素直に従う 蝋燭に火をつけ、てんこにゆっくりと串を刺す 「いたい、やめてお兄さんゆっくり抜いて」 「てんこ、あきらめるのが早すぎるよ、ほら火であぶればきっとゆっくりできるよ、前はすごく気持ちよさそうにしてたじゃないか」 てんこを火に近づけていく 「やめてえええ、ぜっだいゆっぐりでぎないいいい、あづいよおお、おにいさんおねがいだがらやべでえええ」 こんな悲鳴を聞かされたら止めることなんてできない、興奮した俺にてんこの言葉は届かなかった 「おにいざああん、どうじでやめでぐれないのおお、でんごのぼうじが、おにいざんひをげじでえええ」 てんこの帽子に火が燃え移ってしまった、以前であれば気持ちよかっただろうが今てんこにあるのは危機感だけである いったん蝋燭からてんこをはずし帽子の火を消してやる、帽子はすでに半分以上燃えていて帽子として使えるような状態ではなくなっていた 「おにいさん…、どうしててんこはきもちよくなれないの?どうしてさっきやめてっていったのにやめてくれなかったの?」 だいぶ余裕がなくなっているようだ 「てんこが気持ちよくなれないのはお兄さんが気持ちよくなれなくなるつぼを押してあげたからだよ」 「え?どういう…」 「それと、さっきやめなかったのはてんこの反応がかわいかったから、 最初会ったときに言っただろ?俺は虐待が好きなんだって」 俺たちは最初に会ったときに自分たちの性癖をお互いに告げている 「じ、じゃあおにいさんがてんこをこんなふうにしたってこと?」 その目は明らかに俺が否定することを望んでいる目だった 「そうだよ、最初にてんこが戸惑っている様はとても可愛かった、 初めて聞くてんこの悲鳴もすごくよかったよ」 「そんな、おにいさんが…」 そんなに俺は信用されていたのか、虐待好きなんか信用するなよと言ってやりたい 「じゃあもうきがすんだでしょ?おねがいだからもとにもどして、このままじゃすっきりできないよ」 泣きそうな声で懇願されてもこっちは興奮するだけだ 「何を勘違いしてるのかは知らないけどお前は元に戻れないよ、それに最初に言ったろ?今日は朝まで付き合ってやるって」 「いやあああ、おうぢにがえじで、もうゆるじでええええ」 てんこにとって一生で一番長い夜が始まる 窓から入る光が目に痛い、気がついたらもう夜が明け始めていた とても充実した夜だった、もうてんこはここに来ることはないだろうが惜しくは無かった、今日の体験からすればおつりがくる 隣には瀕死のてんこが横たわっている、だが治療してやれば死にはしないだろう 「おにい…さん、もう…おわった?」 「ああ、治療してやるからちょっと待ってろ」 今回は朝までやったので、後が残りそうな傷がいくつかあったがやはり命にかかわる傷は無かった 今日で最後ということになると特に生かしてやる必要は無いのだが、そこは長い付き合いだったため命は助けてやることにしていた 「じゃあてんこはおうちに帰るよ、ここにはもう来ないからね」 「ああ、じゃあな」 そういえば… 「なあてんこ」 口元のゆがみが押さえられない、いやもう抑える必要はないのだが 「なあに?」 「お前って子供がいるんだよな」 そのときのてんこの顔は忘れることができない 終 ここまで読んでいただいてありがとうございました このSSに感想を付ける
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春のある日 31KB 虐待-凄惨 制裁 観察 悲劇 自滅 駆除 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 捕食種 都会 現代 観察物テイスト 「春のある日」 羽付きあき ・羽付きシリーズの人間とは別人です ・ふたば系ゆっくりいじめ 1079 花と雨と貝殻との続きになります ・善良なゆっくりがひどい目に会いますご注意を ・独自設定がいくつか入っています あのまりさつむり親子がいなくなってから結構な日が経った。 季節はすでに春にまで足を伸ばしているが、ゆっくりが住み着いたという事はなかった。 そもそも冬やそこらにホイホイと流れ着くこと自体珍しいそうだが、二回来たゆっくりは両方とも恐らくは「捨てゆっくり」であるため偶然が重なれば迷い込むことも十分にありうると知ったのはつい最近の事であった。 コーヒーを飲みながら窓越しに小さな庭に目を向けると、花壇で何かがモソモソと動いていた。 大きい丸いのが一つ、そしてテニスボールほどの丸いのが二つ・・・ 昼寝から明けて靄がかかった頭が急激に冴えわたった。驚いて窓を開けるとそこには。 「ゆ!ゆ!おちびちゃんたち!おぼうしさんにはなさんをつめてね!」 「ゆっくりわかったよ!」 「ゆゆ~・・・ゆっ!おはなさんがくささんごとぬけたよ!」 そこにはバスケットボール大ほどのまりさが一体。そしてテニスボールほどの子まりさが二体、私の庭の花壇の花を引きちぎり、底部で土を踏み荒らし、挙句の果てには根っこごと掘り返してグシャグシャにしていた。 街ゆっくりなら花壇をここまでめちゃくちゃになどしない。すればそれがどういう事になるか容易に想像が付くし、何より一部の街ゆっくりは「おうち宣言」を行うからだ。 窓を開けようとドタドタと走り寄った私に気付いたのか、まりさは子まりさ二体をひきつれてパンパンに膨れた帽子を舌で直しながら叫ぶ。 「ゆゆ!おちびちゃんたち!ゆっくりしないでにげるよ!」 「「ゆっくりわかったよ!」」 そして大きく体をつぶすとかなりの速さと高さを伴って飛び跳ねる。 私が窓を開けて頃にはすでに室外機を踏み台にして柵を飛び越えてどこかへ行ってしまった。 鈍重なゆっくりからは到底想像ができないスピードだ。 まりさ達が去っていった後、私は途方にくれながら庭を眺めた。 花壇の花々は花と草だけがむしり取られて茎が踏み折られてボッキリと斜めに傾いている。 茎が残っていればまだいい方だ。根元から根っこごと引き抜かれて根っこ近くの部分以外をむしり取ってそこらにほうり捨てられている。 当然根から引き抜かれたため土は穿り返され、グシャグシャになってしまった地面に折れた茎や花だけむしり取られた植物が無残に横たわっている。 「・・・山から下りてきたゆっくりか」 溜息をつきながらそうつぶやいた。 そう、春になると山から下りてきたゆっくり達がこの様に「豊富な食糧」を求めて花壇を食い荒らす事がよくある。 ・・・ゆっくりに「固有」と言う概念は薄い。 狩り場は共有するという山野のルールがあるからだそうだ。 だがそれはゆっくりに対して余りあるほどの豊富な山や森の恵みがあるから成り立つ事である。 「かざり」「おうち」等は自身のものと区別できるが、食料に関しては結構いい加減な所があるのだ。 少なくとも街ゆっくりはテリトリーを共有する事がないため、これに関しては単なる環境の違いと言うべきだろう。 そして山や森を抜けてくるゆっくりの種類は大方限られている。 私の想像ではあのまりさの番は・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・・・田畑の脇の用水路。 冬から春の少しの間は水位が下がっており、通常のゆっくりでも「ぼうし」や板切れを使えば簡単にわたる事が出来るほどに水位が下がってしまっている。 底が簡単に見えるので、2~3cm程の水位と言った所か。 さてその横には結構大きな導水管の穴があちこちに出来ており、「おうち」と言えば穴を掘るか洞窟の山野のゆっくり達にとって格好の住処ともなる。 3段程の階段があり、その脇には盛り上がって「岸」の様になった水底の上にそれなりの大きさの木の板がかかっている。 そこにつながる先は大きめの導水管。 そしてその中に居るのは、前述に登場したまりさ達の番である「ありす」だ。 導水管の少し奥に大きな葉っぱが3~4枚敷かれている。 その上にどっかりと座ったバスケットボール程のありすが一体。そしてその周りにはまだピンポン玉程の赤ありすが五体程小麦粉の皮を寄せ合って暮らしていた。 「みゃみゃ~、ありちゅもあたらしいおはなしゃんをちゅけちゃよ!」 五体の中では一番目に蔓から落ちた赤ありすが小さな花を飾りの脇につけてにっこりとほほ笑んでいる。 「きょれはぴかぴかひかっちぇちょっちぇもちょかいはにゃいししゃんぢゃわ!」 「きょにょひらちゃいいししゃんもぴかぴかにひかっちぇるわ!ちょかいはにぇ!」 二番目と三番目の赤ありす二対は恐らく山野からここまで来る道中で拾ったであろう「とかいはなたからもの」を見せ合っていかに「とかいは」であるか自慢をし合っている。 丸くて透明なビー玉と平たいガラスのおはじきが一番のお気に入りだ。 「みゃみゃ!しゅーりしゅーり!」 「ありちゅもみゃみゃにしゅーりしゅーりしゅるわ!しゅーりしゅーり!」 四番目と五番目の赤ありす二対はまだまだ甘えん坊でいつも親ありすにくっついて離れない。 それを見た親ありすは心底満足そうに笑顔を見せて 「ゆゆ!おちびちゃんたち!とってもゆっくりしてとかいはね!」といっている。 やがて聞き慣れた音を聞いたと思いきやいっせいにありす達が入り口のほうへと向いた。 その先には二体の子まりさがひょっこりと飛び出してきて、送れて大黒柱である親まりさがパンパンになった帽子を窮屈そうにとってこういった。 「ゆっくりただいま!ありす!」 「まま!ゆっくりただいま!」 「ゆゆ!きょうはおはなさんがいっぱいとれたよ!みんなでゆっくりたべようね!」 赤ありすたちが一斉に親まりさ達の元へと近寄る。 取り払った帽子の中にぎっしりと詰まれた花や柔らかくみずみずしい葉などを目をキラキラさせながら覗いていた。 「ゆゆ!おねえしゃんしゅごーい!」 「ちょっちぇもおいししょうぢぇちょかいはにぇ!」 「ありしゅおなかすいちゃよ…!おはなさんがちゃべちゃいわ!」 「「ゆぅ~!ちょっちぇもちょかいはにぇ!」」 口々に言葉を発しながらご飯のときを待っている。 それを見て親ありすが困ったような笑顔でこういった。 「ゆ!みんなでごはんさんをむ~しゃむ~しゃしないととはいはじゃないわ!いまからみんなでおさらさんにもりつけましょうね!」 「「「「ゆっきゅりわかっちゃよ!」」」」 そしてしばらくの間、親ありす達が小さな葉っぱのお皿に取ってきた花や葉を綺麗に盛り付けていく。 「とかいはなこーでぃねいと」を勉強中の赤ありすたちも重そうに花や葉を口にくわえて盛り付けの手伝いをしているようだ。 「ゆゆ!ここにはおなさんをこういうふうにかざるととってもとはいはなのよ!」 「ゆゆ~!みゃみゃはもにょしりぢゃね!」 「ありしゅもがんびゃりゅわ!ゆ!ゆ!」 親ありすを中心にせっせと動き回る赤ありすたちを見て子まりさ達とまりさは顔を見合わせて可笑しそう笑った。 「ゆふふ!おとーさん!まりさのいもうとたちはとっても"とかいは"でゆっくりしてるね!」 「がんばってね!おかーさんのおてつだいをするとゆっくりできるよ!」 「ゆ!ありすがもりつけるだけでもっとおいしそうでゆっくりしてみえるね!」 十分もするとそれぞれの葉っぱの上にはとかいは(?)に盛り付けられた草花がおいしそうに並んでいた。 「「「「「ゆっくりいただきます」」」」」 そういうと一斉に草や花をぱくりと食べるまりさ一家。 「「「「む~しゃむ~しゃ!しあわせー♪」」」」 瑞々しい葉っぱは親まりさと子まりさ達の大好物だ。む~しゃむ~しゃと咀嚼し幸せそうに声を上げる 対照にやわらかい花は親ありすと赤ありすたちの大好物だ。ぱくりと食べてはもそもそと口を動かして食べていく。 街に比較的近いこの場所で、まりさ一家は信じられないほどのゆっくりした生活を満喫していた。 みんなで揃ってのご飯が終わればその日は一日中みんなでおうたを歌ったりおどりを踊ったりしてすごしているが、今日は少し帰りが遅かった様子で、「お布団」の準備を始めている。 といっても先ほどに「お皿」となんら変わりない葉っぱの切れであったが、各々に口で運んでは下に敷いてその上にどっかりと底部をおろす。 「ゆ・・・!ゆ・・・!」 「ゆぅ~・・・おみょいわぁ・・・!」 「おちびちゃんたち!ゆっくりむりしないで!ありすがてつだうわ!」 四番目と五番目の赤ありすがもそもそと動いている。まだ上手に移動が出来ないため、てこずっている様だ。 何度もころりと転びながらも底部をぷりんぷりんと動かして一生懸命葉っぱを敷こうとする。 親ありすが手伝ってようやくしくことに成功し、その上にころりと転がった。 そして互いに今日あったことを眠りに付く少しの間だけにぎやかに話し合う。 「ゆゆ!きょうははねをおぼうしさんにつけたまりさをみかけたよ!とおくからみただけだけどとってもゆっくりしてたよ!」 「まりさもみたよ!にんげんさんとおはなししてたよ!」 「にんげんさんとなかよくしてるなんてとってもゆっくりしてるね!まりさもいつかあんなゆっくりになりたいよ!」 今日の話を親まりさ達がすると親ありすたちは興味心身に聞き取っている。 「ゆ!とりさんのはねをつけるなんてとかいはなこーでぃねいとをこころえてるまりさね!きっととってもとかいはでゆっくりしてるにちがいないわ!」 「ありしゅもあっちぇみちゃいわ!」 「ゆゆ!でもおきゃあしゃんのこーでぃねーちょのほうぎゃっすぎょいわ!」 「かじゃりのうえにかじゃりをちゅけりゅにょはちょかいはにょあかしにぇ!」 「ゆぴー・・・ゆぴー・・・」 「まりしゃもいちゅかおねーしゃんんみちゃいにおかじゃりしゃんをちゅけちゃいよ!」 ・・・日が暮れてあたりが暗くなってもまりさ一家の談笑は続いた。 導水管からは微かに楽しそうな声が漏れている・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 次の日・・・ 空はカラッと晴れ渡り、暖かい日差しと風が心地よく吹いていた。 導水管の入口に朝日が差し込んで着た頃、ご飯を終えた親まりさと子まりさ達が帽子をかぶり直して狩りの準備を整えている。 「きょうもおいしいごはんさんをいっぱいとってくるからね!ありす!」 「まりさもおとーさんにまけないようにがんばるよ!」 「いもうとたち!ゆっくりいってくるからね!」 そう言い残して元気よく外へと飛び跳ねる親まりさ達。今日も多くの食料をとってくるのだろう。 暫くするとありすは赤ありす達に向けてこういった。 「ゆ!きょうはてんきさんもぽかぽかだからおそとにでましょうね!」 「「「「「ゆゆ!おしょと!?」」」」」 赤ありす達の寒天の目がきらきらと輝いた。 この赤ありす達は山の風景も外の風景も知らない。 山からここまで降りて来た時はずっと親まりさの帽子の中に居たし、ここに引っ越してきてからも眺めるのは外の灰色の壁とそこから微かに見える青空だけであった。 なので外に出るのは実質今日が初めてだ。帽子や口の中に入っているのではない。「とかいは」な外の正解を見る事が出来るのだ。 そうときまれば禅は急げであった。 小さなお花を飾りの横につけ直したり、親ありすが使っている花の粉を使ってお化粧をしたりして準備をしている。 「ぱふぱふ・・・ちょかいはにゃかっこうをしなくっちゃ!」 「ありしゅ!おはなしゃんがまがっちぇるわ!」 「ゆゆ!ゆっきゅりありがちょう!」 「ありしゅもはなのこなさんでおけしょうしちゃいわ!」 「ゆ~ん・・・ありしゅにはまだはやいわにぇ・・・おはなしゃんがちょかいはよ!」 花の粉を小麦粉の皮につけたり、小さな花を飾りの横につけたり、「とかいはなひがさ」と称して葉っぱを頭に載せたりと様々な「とかいはなこーでぃねーと」を施している。 準備が終わる頃には少し背伸びした赤ありす達が、固まって互いの「こーでぃねーと」を讃えあっていた。 「おちびちゃんたち!ありすのあたまにのってね!」 舌で低調に赤ありすたちを頭に載せる親ありす。「やまいちばんのとかいは」と呼ばれたお洒落っぷりは伊達ではなく、花の粉や花の飾り、そして丁重に手入れされたサラサラの砂糖細工の髪はそこらの街ゆっくりとは天と地ほどの差があった。(飼いゆっくりと比べるとどうなのかはともかく) 外へ出て、階段を上がる。 「「「「「ゆわぁ~・・・ちょっちぇもちょかいはぢゃわ!」」」」」 「ゆふふ!おちびちゃんたちのほうがとかいはよ!」 ぽかぽかの太陽が降り注ぎ風が優しく撫でていた。 始めてみる外の景色に見とれる赤ありす達ピンク色の綺麗な花が木々に咲き、まるで雪の様にキラキラと落ちては流れていく。 あの花びらを飾りにすればどれだけ「とかいは」だろうか・・・そう思いながら青空を見渡す。 「おきゃあしゃん!あにおはにゃしゃんはちょっちぇもきれいぢぇちょかいはぢゃわ!」 「ありしゅありぇがほしいわ!」 「ありしゅも!」 「ちょかいはにゃちゃからもにょにしゅるわ!」 「ゆゆ!ちょっちょもきりぇいぢゃわ!」 口々に花の事をしゃべるのは流石は「やまいちばんのとかいは」である親ありすの子ゆっくりだ。 親ありすは頬笑みながら諭すようにこう言った。 「ゆゆ!そんなにあわてなくてもいっぱいあるわ!まずはぽかぽかさんにあたってとかいはなきぶんになってからおはなさんをあつめましょうね!」 舞う桜を見上げるありす達。街ゆっくりから見ればなんとまぁ呑気の光景だろうか。 (そうだわ!まりさのためにこのはっぱさんでとかいはなあくせさりーをつくればきっとよろこんでくれるわ!おちびちゃんたちのこーでぃねいとのれんしゅうにもなるし、とってもとかいはなあいでぃあだわ!) ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ 「ゆ!ゆ!おちびちゃんたち!ゆっくりついてきてね!」 「「ゆっくりわかったよ!ゆ!ゆ!」」 一方その頃親まりさと子まりさ達は春の日差しのもとをボヨンボヨンと幾度も飛び跳ねて移動している真っ最中であった。 昨日の所はもう当分何も生えてこないだろうからもっと別の場所に行く様だ。 山野のゆっくりにテリトリーの概念は薄く、そして何より(ゆっくりから見れば)それなりに遠くに見える「銀色の森」にはもっとゆっくりした食料があると思い込んでいた。 なんせ、近づくごとにとても四角い大きな山の下に色とりどりの花が勝手に生えているのだ。あの中心部にはもっとゆっくりとした場所があるに違いない。 赤ありす達が子ありす程に成長すればあの「銀色の森」まで引っ越しをしようと親まりさは思っていた。 ・・・親まりさ達は知らなかった。あの銀色の森の下では日々街ゆっくり達がゆっくりできない毎日を過ごしているという事を。 春の風から微かにありすの匂いを感じ取った。 厳密にいえばありすが「おけしょう」とやらに使っている花粉の匂いだ。 「ゆゆ!おちびちゃんたち!こっちだよ!」 親まりさが子まりさ達を誘導しながら跳ねていく。灰色の壁を飛び越えてその先には、今まで見た事のないような光景が広がっていた。 「「「ゆわあ~!」」」 そこには色とりどりの花に良いにおいのする草が所せましと咲き乱れ、そこに隠れる様にイチゴがたっぷりとみのっていた。 「おいしそうなおはなさんやくささんがいっぱいあるよ!」 「ゆゆ!おかあさんのおけしょうさんのはなもあるよ!とってもゆっくりしてるね!」 子まりさ達が一斉に感嘆の声を上げる。 それを見て親まりさが先陣を切って飛び跳ねると後ろを振り向いてこう言った。 「おちびちゃんたち!いっぱいおぼうしさんにつめてね!きょうはとってもゆっくりしたごはんさんになるよ!」 「「ゆっくり!ゆっくり!」」 子まりさ達が負けじと飛び跳ねる。 親まりさはそれを見ると手ごろな花に舌を伸ばした・・・その時であった。 「ゆ!?」 突如何かに砂糖細工のおさげを引っ張られたよな感覚が襲った。 すんでの所で舌は花に届かない。 次の瞬間。急に青空が視界に映ったかと思うとまた急に一瞬にして地面が見えた。 グシャッと音がする。 最初に見えたのは真っ暗闇だ。地面が壁になっている?そう感じた瞬間にパキパキと音がして砂糖細工の歯が砕けた。 「っいだいいいいいいいいい!!までぃざのおがおがああああああ!!」 口から餡子と砂糖細工の歯を飛ばしながら寒天の両目から砂糖水の涙を流して叫んだ。 「「おどおおおおおじゃああああああん!?」」 子まりさ達の声が聞こえる。 そしてぼやけた視界が鮮明になるとそこに映っていたのは、頭に金の丸い飾りをつけたれみりゃであった。 「れびりゃだああああ!おぢびぢゃんだぢ!ゆっぐりにげでええええええ!」 親まりさが叫ぶ。次の瞬間子まりさ達は元来た道を一直線に跳ねようと後ろを振り向いた。 だが結果的にンげられることはかなわなかった。 れみりゃは親まりさの砂糖細工のおさげをつかんだまま子まりさ達に向かって猛然と突き進んだのだ。 鈍重なれみりゃとは思えないほどのスピードで親まりさをひっつかんで走るれみりゃ。 いくら跳ねるのが早いと言っても所詮は子ゆっくり程度である子まりさ達とでは基本的なポテンシャルが違いすぎた。 「いだいいいいい!ばでぃざのおざげざんびっばらないでねえええええ!!」 何度も地面に当たっては小刻みに跳ねながら引っ張られる親まりさ。 れみりゃが腕を振り上げた途端にその視界が宙に浮いた。 グルンと周りが一周する。その先にあったのは 「ゆ!?ゆ”ん”や”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”びゅっ!!」 子まりさが振り返って、どんどん自分に向けて近づいてきた。そしてその声を最後に親まりさは目の前が真っ暗になる。 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!?おねえぢゃああああああああああああん!?」 二番目の子まりさの声が聞こえる。 れみりゃが腕を離したのかふっと体が軽くなった。 「ゆ”!?ゆゆ!?おぢびぢゃん!?までぃざのがわいいおぢびぢゃんはっ!?」 辺りをキョロキョロと伺い、そして遂には泣き叫ぶ二番目の子まりさの向いている方向へと目を向けた。 そこは丁度、自分の真下。 「ゅ”・・・ゅ”・・・」 「おぢびぢゃんんんんんんんんんんん!?どぼじでえええええええええええええええええ!?」 そこには子むきこの皮の半分以上が潰れ、餡子をぶちまけて潰れ饅頭となっている子まりさがいた。 微かに動いているが潰れ饅頭になるのは時間の問題だ。 親まりさはなぜこうなったのかを理解できていないようだ。 何のことは無い。れみりゃが親まりさのおさげを掴んで逃げる一番目の子れいむに向けて振り下ろしたというだけの話である。 「おぢびぢゃん!おぼうじざんだよ!?おぢびぢゃん!?」 親まりさが潰れて動かなくなった子まりさの帽子を舌で指し示して叫ぶ。 この帽子を肌身離さず大事にしていた一番目の子まりさなら、取り返そうと動くはずだからだ。 当然のごとく反応が無く、あたりには唯叫ぶ親まりさの声がこだましているだけであった。 「おぢびぢゃん!おぼうじざんをおどーざんがどっぢゃうよ!?ぼら!ぼら!だがらゆっぐりどりがえじでね!ゆっぐり!ゆっぐりいいいっ!」 叫ぶ親まりさの目の前で帽子がぐしゃっと潰れた。れみりゃが帽子を踏みつけたのだ。 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!おぼうじざんにいじわるじないでえええええええ!」 親まりさが泣き叫びながら哀願するが、れみりゃはただ無表情に帽子をグシャグシャに踏みにじる。 子まりさがあれだけ形を気にして常日頃の手入れを怠らなかった「ゆっくりとしたおぼうしさん」はあっという間に泥まみれで形も崩れたグシャグシャの布切れになってしまったのだ。 「おぢびぢゃんのゆっぐりじだおぼうじざんがあああああああああっゆぶごぉっ!?」 親まりさがたてにゴロゴロと転がって横たわる。れみりゃが蹴り上げたのだ。 れみりゃは次におそろしーしーを花にぶちまけてカタカタと震えている二番目の子まりさに目を向けた。 子まりさの足早に歩み寄っていく。 「ゆ”・・・!ゆ”・・・!」 寒天の両目から砂糖水がダバダバと流れた、砂糖細工の歯がカチカチとなり、水あめの脂汗が小麦粉の皮から噴出す。 れみりゃが手を伸ばしておさげを引っつかむとぐいっと子まりさを持ち上げた。 「ゆんやああああああ!おどおおおおおじゃあああああん!だづげでえええええええええええええええええええ!!」 子まりさがぐーねぐーねしながら動き、親まりさに助けを求めるが親まりさは地面に突っ伏し、「おぢびぢゃん・・・おぢびぢゃん・・・」とつぶやくだけで一向に動かない。 れみりゃが手を上げておさげをぶんぶんと振り回す。ミチミチと音を立てて砂糖細工のおさげを中心にぐるぐると回転を始める子まりさ 「いだいいいいいいいい!ばりざのおざげざんんんんんんんっ!いだいいいいいいいい!いだいいいいいいいいいいっ!」 「うー!」 れみりゃが声を上げて手を振り下ろした。遠心力で帽子は吹っ飛び、そのまま地面に向けて真っ逆さまに落ちる子まりさ。 「ゆびゅっ!」 グシャという音がして落ちたと同時に小麦粉の皮がへこみ、上にバウンドをした。 れみりゃが砂糖細工の髪を掴んで引き立て、子まりさの顔を覗き込む。 「ゆびゅふぅぅ・・・・ゆびゅぶふぅぅ・・・」 寒天の両目が飛び出し、小麦粉の皮の口腔に砂糖細工の歯が突き刺さって餡子が口の周りにびっちりと付いている。 れみりゃはそれを見ると小麦粉の皮の底部から手を差し込んで持ち上げた。 ゆっくりのあにゃるに両手をかけると一気に広げるようにこじ開ける。 「っゆぎぃいいぃぃいいぃっぃいいぃぃぃ!!ゆぎょおおおおおおおっ!?」 ミチミチと音を立てて穴が縦に裂けていく。 子まりさは上側の小麦粉の体をきめぇ丸のごとく左右に振りながら、あらん限り口をあけて泣き叫んだ。 「ううううーっ!」 れみりゃが叫んで一気にこじ開ける。 音を立てて縦に裂けた小麦粉の皮から餡子がドバッと餡子が流れ込んだ。 「ゆぎっ・・・!ゅ”っ・・・!ゅ”ぎっ・・・!」 口をパクパクとさせていた子まりさだったが、餡子が流れていくと同時にやがて裂け饅頭と化してしまった れみりゃは子まりさだったゆっくりを投げ捨てると突っ伏したままの親まりさを引っ張りあげる。 「ゆ”・・・!どぼじで・・・ごんなごどずるのぉぉ・・・?」 「かってにれみりゃのかいぬしのこーまかんをあらしたからだど」 れみりゃの手が上に上がる。 その瞬間、親まりさの顔が凍りついた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「「「「「おきゃあしゃん!ゆっきゅりできちゃよ!」」」」」 赤ありす達が固まって誇らしげに何かを見せる。 それは桜の花びらや他の花で編み込んだ冠であった。 「ゆゆ!おちびちゃんたち!すごいとかいはねできね!まりさもきっとよろこんでくれるわ!」 そう、これは親まりさの為の「とかいはなあくせさりー」 とかいはなゆっくりになるための練習も兼ねて赤ありす達が一生懸命作ったのだ。 さて、そろそろ親まりさ達も狩りから戻るだろうし、一端「おうち」に戻ってびっくりさせてあげようと思ったその時であった。 丸い影が向こうからやってきたのだ。 「ゆゆ!?」 親ありすは首をかしげた。よく見えないがトンガリ帽子がないし、子まりさの様な影も見当たらない。 だが少しづつ近づいてくるにつれて、姿が見えてきた。 完全な姿を見た時、ありすが叫んだ。 「ゆうううううううう!?なんなのあれええええええええ!?」 親ありすが目にしたものそれは・・・ゆっくりであった。 何種かも判別できない。小麦粉の皮は全体がまんべんなく真っ黒でパサパサになっており、飾りどころか砂糖細工の髪もなかった。 砂糖細工の歯もすべてなくなっており、口だけがぽっかりと空いている。 そんな丸っこい何かがずーりずーりと近づいてきたのだ 「おちびちゃんたち!ありすのうしろにかくれるのよ!」 ありすが大声で叫ぶ。ただならぬ気配を感じた赤ありす達は不安そうに急いでありすの後部へと跳ねて行った。 「ぷくぅーっ!」 ありすは口をつぐんで大きく空気を入れ膨らんで丸っこい何かに威嚇を開始する。 丸っこい何かが何かを呟きながらこちらに向かってきた。 「ゅ・・・ぁ…り・・・す・・・ゅ”・・・ぐ・・・」 聞き覚えのあるその声、絹の擦れるようなか細い声を確かにありすは聞いた 「・・・ま、まりさ?まりさなの!?」 ありすが問いただすと 「ゅ・・・あ・・・り・・・す・・・ご・・・べん・・・ね・・・ご・・・べ・・・ん・・・・・・ね」 と再び帰ってきた。 「までぃざああああああああああああああああああああああああああああああ!?」 ありすが声を上げた。親まりさの変わり果てた姿に驚きそして声をあげて悲しんでいる。 モチモチだったあの小麦粉の皮は真っ黒になっており、パサパサと触れれば崩れてしまいそうな程に水分が無くなっていた。 「あ・・・り・・・ゆぶっ!ゆぐぶぶぶぼぼぼぼぼぉぉぉおおおぉぉぉおおおおおおぶぇげえええええええええええええええええええええ!!!」 「までぃざあああああああああああああ!?」 突如親まりさの小麦粉の皮がグネグネと動き始めた。 通常ゆっくりが小麦粉の皮の内部にある餡子を動かす時は何らかのアクションを起こす時だ。 その場を動かずに小麦粉の皮だけを動かす。これはつまり「のーびのーび」なのだろうが親まりさのそれは違った。 縦だけではない。まるで何か、そう「何かが内側で暴れている」様な動き方だ。 親まりさも餡子を吐き出しながら寒天の両目を見開いてぐーねぐーねしながらこーろこーろして地面を転がりまわっている。 「ゆっぎいいいいいいいいいいいいい!!ぶげぇっぇぇえええええええええおぼごおおおおおおおおおおおおおおお!?」 「までぃざああああ!どがいばっ!どがいばあああああああっ!」 ありすの呼びかけに対しても答えず餡子をどんどんと吐きだす親まりさ。 やがて小麦粉の皮が伸びたかと思うと丸く「千切れた」 外からではない。内側から何かに噛み切られた様だ。 「ゆびょおおおおおおぼぎゅげえええええええええがががっががががががああああああああおぎょおおおおおおお!!」 「どがいばっ!どがいばっ!までぃざっ!どがいばっ!」 ミチミチと小麦粉の皮を食い破り親まりさの四方八方から現れたのは赤ゆっくりほどの「ゆっくりりぐる」であった。 それも、一体や二体ではない。どんどんと親まりさの餡子を、小麦粉の皮を食い破って出てきている。 ざっと数えるだけでも20~30体ほどのりぐるが一斉に現れたのだ。 「ゆ”・・・!ゆ”・・・!」 親まりさは穴だらけになりながら体を潰して倒れ伏した。 既に流れる餡子も殆どなく、辺りにはりぐるが跳ねまわった後に就いた餡子の跡しかなかった。 「どがいばああああああああ!までぃざああああああああ!あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」 寒天の両目から涙を流し叫ぶありす。 山一番の勇気あるゆっくりと讃えられた親まりさの現在の姿に対してなのか、番であるゆっくりを失った悲しみであるかは定かではない だがありすに余裕などなかった。今度は後ろで悲鳴が聞こえたからだ。 「「「「「ゆんやああああああ!だぢゅげぢぇええええええええ!」」」」」 「ゆゆ!?」 ありすが振り返るとそこには、大量のりぐるに囲まれ小麦粉の皮をくっつけて震えている赤ありす達であった。 赤りぐる達は隙をうかがいながら取り囲んで今にも飛びかかってきそうな気配さえ感じられる。 ありすが飛びかかろうとしたその時、赤りぐるの群れが一斉に赤ありす達に群がった。 「おぢびぢゃんんんんんんんんん!ごのいながぼのっ!ばやぐどぎなざいいいいいいい!!」 ありすが跳ねて近づくと波が引いた様に下がる赤りぐる達。 ありすは赤ありす達をかばう様に前に連れてきた。いったん集めて口の中に入れるというわけだ。 「おぢびぢゃんだいじょう・・・ゆうううううう!?」 ありすが声を上げた。そう目の前には五体居たはずの赤ありすはたったの2体しかいない。 それも4番目の赤ありすと5番目の赤ありすだけ。ありすは周りを見渡した。そこで信じられない光景を目にする。 「いぢゃいいいいいいい!ゆびぃっ!ゆ!ありぢゅのぐりーむじゃんぢょらないぢぇええええゆびっ!」 三番目の赤ありすが一斉に数体の赤りぐる達にかわるがわる小麦粉の皮を食いちぎられていた。 上部左側、底部の右側を食いちぎられ、グネグネと動くたびにカスタードクリームがボトボトと落ちて赤りぐる達がせっせと口に運んでいる。 「びっばらないぢぇえええええ!ゆぎぃぃぃ・・・!ゆびっ!ゆびぃっ!ぢょがいばっ!ぢょがいばぁぁぁっ!」 二番目の赤ありすは三体の赤りぐる達に一斉に噛まれてぐいぐいと三方向に引っ張られている。 小麦粉の皮の形が変わり、ミチミチと音を立てる度に何度もに「とかいは」と叫んでいる。 「ぷきゅーっ!いにゃかもにょはちゃっちゃちょどきにゃしゃい!ありしゅおきょるわよ!?・・・ゆ!?ゆ”ぎっ!ゆびゃああああ!!いぢゃいいいいいいい!おぎゃあじゃああああん!ぢょがいばっ!ぢょがいばっ!ぢょがいばあああああ・・・っ!」 一番目の赤ありすは果敢にも威嚇を繰り返していたものの、あっという間に複数の赤りぐるに同時に小麦粉の皮を食いちぎられ、そのまま赤りぐるが群がり、声が掻き消えている。 「おぢびぢゃん!いばだずげるわっ!ゆゆ!?」 ありすは赤りぐる達の中に飛び込もうとしたが躊躇した。 りぐるだから怖気づいたわけではない。 口の中に残った赤ありす二体を入れる間に残りの赤ありす達は食べられてしまうだろう。 だが今あの中に飛び込んだとしても残った赤ありす二体を別の赤りぐるが虎視眈々と狙っているのだ。あっという間に引きずりこまれてしまう。 ありすは悩んだ。既に小麦粉の皮を半分以上持って行かれた赤ありす達は助からない。 ならば・・・ 「ゆぅぅ・・・ぷくぅぅぅうううううーーーーっ!!」 大きく膨れて残った四番目と五番目の赤ありす達を守るために威嚇を始める。 つまりそれは残りの赤ありす達を見捨てたに等しい行動であった。 (おちびちゃんたち・・・ごめんなさい・・・!でもありすはのこったおちびちゃんをまもるわ!) 「おぎゃあじゃん!おねえぢゃんぢゃぢいぢゃがっぢぇるわ!ゆっぎゅりだぢゅげぢぇあげぢぇ!」 「そうぢゃわ!おにぇがい!」 残った赤ありす達がありすに叫ぶ。だがありすは何も答えない。 口に入れる隙も与えない赤りぐる達の視線にありすは唯何も言わず膨れる事しかできなかった。 既に三番目の子ありすはその飾りと地面に落ちたほんの少しのカスタードクリームしか残っていなかった。 二番目の赤ありすも三方向に千切られてからは一斉に赤りぐる達が群がり飾り以外残っていない。 一番目の赤ありすは未だりぐるの群れの中で微かに声が聞こえていた。 「・・・ぢょがいばっ・・・!ぢょが・・・ゆぎぃっ!ぢょが・・・ぢょ・・・!」 しかしその声もあっという間に聞こえなくなり、赤りぐる達が引いた頃には飾りの一欠けらしか残っていなかった。 赤りぐる達は暫くありすとにらみ合いを続けたが、膨れ続けるありすを見て、やがて諦めて四方八方に蜘蛛の子を散らす様に去っていった。 「あでぃぃぃずのおおおおおぢびぢゃああああああああんがあああああああああ!!ごんなのおおおおおおおおどがああああああああああいばじゃあああああああああなああああああああああああああいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 「ゆびぇえええええん!おねえぢゃあああああああああん!」 「ゆんやあああああああああああ!ぢょがいばじゃにゃいいいいいいいいいい!」 泣き叫ぶありすと子ありす達。 帰ったら親まりさにプレゼントするはずだった「とかいはなあくせさりー」は赤りぐるたちに食べつくされ芯の丸く束ねた茎しか残っていない。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ 暫く立った頃、ありす達は親まりさが貯め込んだ食料で暫く「おうち」のなかでいた。 そして無くなったので取りに行ったのだが、「狩り」など一回もした事のないありす達がそう簡単に食料がとれるほど甘くはなかった。 くたくたになって戻ってきた時、おうちから「ゴォォ」と言う音がするので急いで跳ねて行ってみると・・・ 「どぼぢでおうぢざんがらみずがながれでるのおおおおおおおおおおおおお!?」 「「ゆびゃあああああああああ!?なんぢぇええええええええええ!?」」 そう、季節はすでに春。冬の間は休耕していた田畑も水を入れたりする時がやってきた。 冬の間は確かに水位が下がってゆっくりにとっては格好に「おうち」になるのかもしれない。だがそれは冬までの話。 あっという間にありす達の全てが水に流された「とかいはなべっど」「とかいはないし」「とかいはなおさら」・・・数え切ればきりがない膨大な「こーでぃねいと」した物が水に流れて行ってしまったのだ。 ある意味運がいいかもしれない。おうちの中に入っていればそれこそ排泄物を水洗トイレで流すがごとくありす達は流されていたのだから・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あのまりさ達が現れて今日から一週間ほどが経った・・・ 何とか荒らされた花壇の片付けも終わり、花の種などを買い込んだ帰りのことだった。 家の前に何か丸っこい物が塀際に落ちている。 何だろうと思ってスクーターから降りて近づいてみると・・・ 「うおっ!?」 私はあまりの光景に驚いた。 そう、それは「ゆっくり」である。 微かに見える髪飾りから恐らく「ありす種」と判断できるのだが・・・問題はそこじゃなかった。 脇に二つほど丸っこいピンポン玉程度の赤ありすらしきものが転がっている。 そして、その姿は汚いを通り越していた。 親ありすは飾りが色すらくすむほどに黄土色の泥がついており、解れているどころか右半分が崩壊している。 砂糖細工の髪は油粘土の様な感触で解れた枝毛やら何やらが時折ピンと出てしまっている。 巻き付くどころかくっつく様に枯葉やほこり、何かの切れや挙句の果てにガムが頭頂部を中心にビッシリとこびりついており、冠の様になっていた。 小麦粉の皮は生傷だらけどころの騒ぎでなく、色がススや泥でくすんで鼠色に近いほどになってしまっている。 底部は鏡餅の様にガチガチでひび割れており、日々の間に枝や枯葉のきれを挟んでいて底部を上に向ける度にそれが見える。 砂糖水の涙を流した場所は寒天の両目から下にかけてナメクジが張った後に様にキラキラと光ったまま乾いており、それが一層不気味さを増していた。 口のまわりも例外でなく、白く乾いた砂糖水の涎がこびりついており、灰色っぽい色の中にぽっかりと白い何かが塗しつけられる様に現れていた。 寒天の両目の周りには砂糖水が結晶化した「目糞」がビッチリとこびりついており、親ありすが目を見開くたびに粉を吹く様に白い何かが舞っている。 口を開ければ歯茎をむき出しにしてそこからのぞく砂糖細工の歯は白茶色を通り越して完全に枯葉の様な色にまで変色していた。 口を閉じる度に「ジャリ、ジャリ」と音が聞こえる。これは砂だらけの草だけを食べていた上に、水もあまり飲まなかったせいでいつまでも口の中まで砂が残っているのだ。 時折のぞかせるあにゃるは餡子が乾燥して周りにこびり付いており、ひと際アクセントとして目立っていた。 赤ありす二体も同様だ。親ありすと比べてましではあるが汚い事に変わりはない。何より驚いたのは・・・ 「ゆひゅー・・・ゆひゅー・・・おながずいだわぁぁ・・・」 なんとこのありす。まだゆっくりとしての機能を失っていなかった。 時折グネグネと動いては薄く濁り始めた寒天の両目をぼんやりとどこかに中空に見据えている。 赤ありす二体の方はよくわからない。 一体は小麦粉の皮がパサパサに乾いて口をあんぐりと開けたまま乾き饅頭となってしまっていたが、もういったの方は地面に突っ伏していたため確認はできなかった。 私が気味悪がって足早に去ろうとした時、足音に気付いたのか、突如親ありすがグネグネと激しく動いて赤ありす二体の砂糖細工の髪を口でくわえて持ち上げるとどこかへとずーりずーりを始めた。 「おぢびぢゃんだぢ・・・!にんげんざんだわ・・!どがいばじゃないがらにげるわよ・・・!」 バスケットボール程の異臭を放つ何かがグネグネと動いてどこかへと行ってしまうのだ。後姿だけでも夢に出てきそうな光景であった。 「なんだ・・・なんで俺の家だけにゆっくりがあつまるんだ・・・?」 独り言のようにつぶやくが当然答えは返って来ない。私はそのまま足早にスクーターを押して家へと帰って行った。 どの道今日の夜から明け方まで雨が降るのだ。どこかへ行ってしまうかそのまま溶けてしまうだろう。 ありすらしきゆっくりは既にかなり遠いところまでグネグネと動いていってしまっていた・・・ ・・・それからあのありす達を見かけてはいない。何処へ行ったのかは全くわからなかった。 あの風貌から察するに街の中心部にいた街ゆっくりか何かだろうか。それとも山野からここに下ってくるありす種が「とかいは」と言う言葉にひかれて街の中心部に行って弾き出されてきたのか今となっては定かではない。 あのありすがいた塀の壁には薄くうんうん(餡子)の跡がまるで無機質な灰色の塀のアクセントの様に広がっていた。 挿絵 by嘆きあき 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック ふたば系ゆっくりいじめ 625 ループ・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 632 フェザー・メモリー(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 643 フェザー・メモリー(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 690 ウィンター・ブルース ふたば系ゆっくりいじめ 706 シティ・エレジー ふたば系ゆっくりいじめ 1051 街を跳ねるもの達 ふたば系ゆっくりいじめ 1052 UNDER ふたば系ゆっくりいじめ 1069 CLOUDY ふたば系ゆっくりいじめ 1070 静寂な高音 ふたば系ゆっくりいじめ 1079 花と雨と貝殻と ふたば系ゆっくりいじめ 1238 風の流れる街 羽付きあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 善良なゆっくりは酷い目にあってないじゃないか -- 2014-03-11 01 56 38 ゆっくりによる花壇荒らしは本当に不愉快な気分になるな それだけに一家そろって惨たらしい目にあったのはゆっくりできる -- 2013-11-03 03 17 28 狩りもしないありすざまぁww 男の人もゆっくりが集まって大変だな。 こういうのが多いとゆっくり対策グッズが売れそうだ -- 2011-01-13 12 34 44 幸せそうなゆっくりはぐちゃぐちゃに生き地獄を味あわせたいな。 -- 2010-09-18 12 29 10 こういう自業自得の自滅はすっきりできるな。 -- 2010-09-04 13 43 06 イラストの赤ゆ共目玉くりぬいて歯をへし折たいな。 -- 2010-09-04 10 52 25 ざまぁ こういう身の丈以上の夢を持つバカの自滅はゲスへの制裁と同じくらい好きだ -- 2010-08-09 07 07 55 イラスト見て思うんだがなんで幸せそうなゆっくりってものすごくムカつくっつーかいらつくのかな。ゆっくりなんてのはいつ何時でもあわれな泣き顔さらしてりゃいいんだよ。 -- 2010-08-03 23 25 32 この羽付きシリーズ面白すぎだろ、、 俺が現代、元飼いゆ設定大好きなのもあるけど。 堕ちる姿っていいね -- 2010-07-24 16 33 58 とりあえず誤字がひどすぎる -- 2010-07-21 13 04 09 飼い主の人の家だろ、たぶん -- 2010-07-13 21 16 14 ・・・・れみりゃが襲った理由のこーまかんって誰の家?? -- 2010-07-04 22 04 59
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今回の幻想郷探方は、里の商家街の外れにある『ゆっくり工房』。 ゆっくりを使った実用品が生産・販売されている。 店内は所狭しと並んだゆっくり。大小様々な品物が目に映る。 奥に佇むのは店主のお兄さん。弱冠23才で独立し、この工房を営む。 お兄さんに話を聞いてみた。 *始めにお伺いしたいのですが、これ本物のゆっくりなんですか? 「そうです。うちの商品は正真正銘、生のゆっくりを加工して作られております。」 *ゆっくりで商品開発したきっかけは? 「ゆっくりというのは、同じ種類は同じ顔をしているように見えて、実は様々な個性があるのです。 それを使う事によって、道具にもより個性を持たせる事が出来ると考えたのです。 茶器の紋様のように、同じ物は一つとしてありません。 お客様の用途・好みにあった、お客様だけの商品を探し出す事が出来るのではないかと思います。 *そう言われてみれば全部表情が違いますね。定番の「ゆっくりしていってね!」の顔もあれば、笑った顔も、ヘブン状態の顔もありますね。 このゆっくりれいむなんか泣き顔ですが。って言うか生きてますね。声出せないみたいだけど。 「それはゴミ箱ですね。生ゴミの。」 *いきなりディープですね。 「このゆっくりを可愛そうと思う方はゴミをなるべく出さないように心掛けるでしょう。 逆に、泣き顔に高揚感を覚える方はゴミを片付ける事が楽しくなりますよ。」 *ははあ。しかしゆっくりが可愛そうな人は、まず買わないと思いますよ。 …顔が上を向いているから、口からゴミを入れると考えてよろしいのでしょうか? 「そうです。消化器官を無理矢理体の下部に移動させているので、ゴミを吐き出す事もありません。 さらにこいつは生ゴミを自動的に消化してくれます。 ゴミを埋める為に庭に穴を掘る必要が無くなる、当店の人気商品です。」 *それは便利ですね。しかし髪とか、雑菌が沸きそうですが。 「髪はこちらの柄に取り付けて、モップとして使用します。」 *なるほどなるほど。素材の特性を生かし切っていますね。凄惨なまでに。 体が随分と硬いですが、何か別の素材を取り付けたんでしょうか? 「いえ、基本的には硬化剤で固めた、ゆっくり自身の体だけを使っています。 一部の顔を除いた外側と、底面以外の内側は完全に固めてあるので、そう壊れる事はありません。 二週間程度なら何も入れずとも生存可能ですし、万一死んでもそのまま焼却出来ます。」 *ほほう硬化剤。するとこちらの、完全に固まったゆっくりまりさも硬化剤のお陰というわけですね。 「それは小物入れです。帽子が蓋代わりで、中は空洞になっています。 なにしろゆっくりは生ものですから、腐るのを防ぐ為にも硬化剤は必需品ですね。 完全に固まると陶器に近い材質になります、その上を釉薬で覆っています。人体には無害ですから食器を作る事も可能です。」 *ティーカップも随分いろんな種類がありますね。これは生きたものは無いのですか? 「基本的には全部固めてあります。生きたままですと毎日の餌などが必要になりますし、洗浄も一苦労ですから。 尤も、お客様の中には熱いお茶を、ゆっくりの悲鳴と共に楽しみたいという方も多くおられます。 年配の方に多いですね。オーダーメイドで対応しております。」 *こちらは鍋でしょうか? 「これは野外用の食器セットですね。親ゆっくりの中にゆっくり一家全てが収納されています。」 *これは凄い。大鍋の中に二つの小鍋。さらには皿、コップまであるんですね。 「これは相当に難作業でした。つがいの親から子まで、全ての大きさがきちんと合う一家を探し出し、制作工程に一度の失敗も許されなかったのですから。 完全なセットを一揃え作るのに平均六家族は冥界送りにしましたね。」 *執念ですね。妄執と言っても良い。 ところでこちらの植物は何なのでしょう?下のゆっくりは鉢植えのようですが。随分苦しそうですね。 「見た通りの鉢植えです。 これはゴミ箱と同じように生きたままのゆっくりを使用しています。中の餡子に腐葉土を混ぜ、頭に植物を植えています。 餡子と腐葉土との混合比によって、ゆっくりの精神状態を変える事も可能です。口の杭を抜いて声帯機能を戻してみましょう。」 「ゆ~ゆ~ゆ~ゆ~ゆ~」 「うふふふふふ」 「ちんぽっぽ~ちんちんぽっぽ~」 「すっぱすっぱすっぱすっぱすっぱてんこっこ~」 「ヘェーエエーエエエエーエーエエーウーウォーオオオォー」 「ラララララァーアーアーナァオオォオオオオサウェエエアアアラー」 *完全にイッちゃってますね。 「こちらはまだ自我が残っていますよ。」 「れいむのおねがいね。もうやめてね。お花をとってね。おうちにかえしてね。」 「たすけてね。頭が痛いのね。窓を開けないでね!風がふくの!葉っぱがゆれるととっても痛いのおおおおおぉぉぉぉぉ!」 「頭に直接肥料を投与しても、ゆっくりに何か食べさせても、どちらでも植物に水と養分を与える事が出来ます。」 *そんな事も可能なんですか! 「舌の届く範囲なら害虫も食べてくれますし、なかなか機能的でしょう? 根が成長する初夏や、風の強い時など、大小様々な悲鳴を上げるゆっくりが楽しめます。 鉢植えそのものにも美を見出してこそ粋な園芸家というものです。 園芸がこんなに楽しいものだとは思わなかった、と嬉しい反響も頂いております。」 *多分それは園芸が楽しいのではないでしょうね。 まだほんの少ししか見ていませんが、これだけの商品を考えるのは大変だったでしょう? というかむしろ考えている時の精神状態のほうに興味がありますが。 「基本的にヘブン状態ですね。それとお客様の要望にヒントを得る事も多々あります。 特にゆっくりの被害にあった方が、捕まえたゆっくりを持ち込んで加工依頼する時など、思いも寄らぬアイデアに脱帽する事もしばしばです。 この道を突き詰める事が、生涯の目標です。」 …巧い具合にまとめっぽい発言が出てたところで、今回の幻想郷探方は一旦終了します。 次号は『ゆっくり工房』の続編、ゆっくり商品の製造過程を紹介する予定です。 By GTO ──────────────────────────────── 良い感じの名前を思い付いたので名乗る事にしました。 意味は例のアレです。 まるでそびえ立つ糞の様な一覧 白玉楼×ゆっくり系3 ゆっくり弾幕 阿求×ゆっくり系5 阿求の竹林遠征記 慧音×ゆっくり系2 慧音先生奮闘記_1 慧音×ゆっくり系3 慧音先生奮闘記_2 慧音×ゆっくり系4 慧音先生奮闘記 慧音エンド プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系2 花見ライブin白玉楼 ゆっくりいじめ系427 原点回帰っぽく ゆっくりいじめ系507 原点回帰っぽい後編を目指したらわけ分かんなくなった 白玉楼×ゆっくり系4 妖夢とみょん ゆっくりいじめ小ネタ131 駄作三昧 このSSに感想を付ける
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時をかけるまりさ 後編 23KB ※俺設定 ※いろいろと被るかもしれません ※3回に分けると思ったけど4回にします ※ユ○ルイネタじゃないです ※今後、ユ○ルイにも絡ませません ※ただの単体SSです 時をかけるまりさ 中 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 じねぇっぇぇえ!!!! じねっぇぇぇえええ!!!! ばでぃざのがわいいでぃぶどぉぉおお!!!!! おぢびじゃんんをごろじだぁぁっぁぁあぁ!!!! にんげんばぁっぁぁぁぁ!!!!!!! じねぇっぇぇえええええ!!!!! まりさは心の中でさえ、平穏な心を保てなくなっていた。 心の中の声でさえ、痛々しく苦しい濁音交じりの怒声になっていた。 それほどまでに、まりさの怒りは衰えることがなかった。 『もう何回目かわかんなくなっちゃったよ!!! 1万回だったかな?2万回だったかな? それとももっとたくさんだったかな???』 頭の中の声が言うように、もう数え切れないくらい、 まりさは、何度も何度も人間に立ち向かっていった。 なんがいばまげようがじっだごどじゃないんだぜっぇぇええええ!!!!! ゆっぐりごろじばいげないごどなんだぁぁぁぁ!!!! ごんなごどばぁっでばぁっぁぁああ!!!! いげないんだぜっぇぇぇえええ!!!! じねぇっぇえええ!!!! ばでぃざのぉおおおぉ!!! でぃぶどぉおぉおお!!!!! おぢびじゃんをおぉおぉおおお!!!! がぇずんだ 「ぜっぇヶrkjrcんfrsmvhんtyしd!!!!!!!」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 どぼぢでっぇぇぇぇえ!!!! どぼぢでっぇぇぇえええ!!!! どぼぢでっぇえええ!!!! ばでぃざばぁぁっぁあ!!!! にんげんざんにんがでないのぉぉおぉお!!!!!! 『いい加減、諦めたら??? 実は、自分でもとっくの昔に気づいてるんでしょ??? どうあがいても人間さんに勝てないって・・・』 だがらぁっぁぁあ!!! ぞれがどうじだんだぜっぇぇえええ!!!! ばでぃざのぉおぉおおおお!!! だいぜづなぁっぁあぁ!!!!! だいぜずなぁぁぁああ!!!! でいぶがぁっぁああああ!!!! おぢびじゃんがっぁぁあああ!!!!! にんげんざんにがでないがらどがぁっぁああ!!! がんげいないんだぜっぇえええ!!! でいぶのがだぎぃいいいい!!!! おちびじゃんのがだぎぃいいいぃ!!!! じねぇっぇぇえええ!!!! ぜっだいにじねぇぇえええええ!!!! ぜっだいに 「じねぇmkfjぇくcんfybsんddshvhぶskかdrgせyfhfんcbsでryついえ!!!!!」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 ど・・・ぼ・・・・ぢ・・・で・・・ 薄れ行く意識の中、まりさは最後の最後まで、 人間に対する憎しみを燃やし続けるまりさ。 『ふぅ~ん。 ただのバカかと思ってたけど、 ものすごく家族思いっていうことだけは、 認めてあげるよ!!!!』 ぞ・・・れが・・・ど・・・ぼぢ・・・だ・・・ 『正直に言いなよ!!! 何をしたってまりさは人間さんに勝てないって!!! ここまで頑張ったんだから、バカにしたりしないよ!!!』 ばでぃ・・・ざ・・・ば・・・ じら・・・ながっだ・・・ にんげんざん・・・ごんなに・・・づよい・・・なんで・・・ もう・・・なにをじで・・・・も・・・ がで・・・る・・・ぎが・・・ 『正確には、人間さんが強すぎるんじゃなくて、 まりさが弱すぎるんだけどね!!!』 ぞれば・・・ない・・・ばでぃざば・・・ もりの・・・おうじゃ・・・ にんげんざんいがいなら・・・ 『そうなんだ!!! まりさは森の王者だから、人間さん以外なら 勝てるんだね!!!!』 ぞうだ・・・ にんげ・・・ん・・・ざん・・・いがい・・・ な・・ら・・・ 『じゃあ、もう一回、時間を戻してあげる!!!』 でも・・・ばでぃざば・・・ にんげんざ・・・んにば・・・かでないんだ・・・ 「ぜ・・・・ゆっ!?」 「ゆっくりしていってね!!!まりさ!!!」 「「「「「おとうしゃん!!!!ゆっくちちていってにぇ!!!」」」」」 まりさの目の前には、れいむと、5匹の子供たちがいた。 まりさが狩りに行くため、巣から出て行く前までに時間を戻されていたのであった。 まりさは信じられなかった。 幾千幾万と見続けたれいむと子供たちの残骸。 その残骸だったはずの家族が今、目の前で、ニコニコと笑っているのだ・・・。 まりさは嬉しさのあまり、瞼に涙を溜めた。 れいむ・・・ おちびちゃん・・・ まりさは・・・みんなのためなら・・・ どんなことでもするよ・・・ みんなが生き残るなら・・・どんなことでも・・・ まりさは人間さんには適わないけど・・・ それでも・・・それでも・・・ まりさは・・・ まりさは今、久々に見る家族の元気な姿に、号泣寸前であった・・・ 「み・・・みん・・・みん」 『ゆっくりしてる場合じゃないよ!!! あと少しで人間さんが来るよ!!! ゆっくりしていないで早く逃げてね!!!』 まりさの頭の中で声がした。 そうだ・・・ 今なら・・・ 今ならっ!!!! 間に会うっ!!!! 「みんなぁぁぁっぁああ!!!! ゆっぐりじないでっぇぇえええ!!! ばやぐにげるよぉおぉおおお!!! ごわいにんげんざんがあぁぁああ!!! ちがづいでるよぉおおおぉ!!!!」 まりさは泣き喚いた。 その声にれいむや子供たちは、一瞬、固まり、 しばらくした後に・・・ 「きょわいよぉおぉおおぉお!!にんげんしゃんはぁぁぁあ!!!きょわいよぉお!!」 「ゆんやぁぁああ!!!!ゆっくちできにゃいぃいいい!!!」 「もうやじゃぁぁぁぁあああ!!!!おうちきゃえるぅうぅううl!!!」 「どぼぢでしょんにゃこちょいうにょぉぉおおぉおおぉ!!!!」 「おとうしゃんん!!!おきゃあしゃんんんん!!!たしゅけちぇぇぇえ!!!」 下腹部をプルンプルンと震わせて、転げまわるように泣き出す子供たち。 「まりさ・・・おちびちゃんたちがこわがってるよ・・・」 れいむもまた、体を小刻みに震わせる。 みな一様に、ゆっくり出来ない声をあげたまりさを、 畏怖の視線で見つめだす。 自身の逸る気持ちを思わず、声にしてしまい、 家族に必要以上に不安にさせてしまったと、気づき、 失敗したと思うまりさ。 「ゆ゛っ!!! ご・・・ごべんねぇええ・・・ でも・・・にんげんざんが・・・ちがづいでるのば・・・ ぽんどの・・・ごどだぜ・・・」 まりさのもまた、体を震わせていた。 早くこの場から家族を連れて立ち去りたい。 それだけしか頭になかった。 「どぼぢでぞんなごどをいうの・・・」 れいむは、怖がりながら問いかける。 さっきまでゆっくりしていたまりさが、 なんでこんなにゆっくり出来ないことを言うのか、 不思議でたまらなかった。 「おちびじゃんだぢ・・・ ごわがらぜで・・・ごべんねぇ・・・ ぼ、ぼら・・・おどうざんの・・・ おぼうじのながに・・・ ゆっぐりじないでばいっでねぇえ・・・」 まりさは、自身の帽子を脱ぎ、 その中に、子供たちを詰め込んでいく。 「おとうしゃんんん!!!きょわいよぉお!!!」 「しょうだよぉおお!!!もっちょゆっくちちようよぉおぉ!!!」 「きょきょはみんにゃのゆっくちぷれいしゅにゃんだよぉお!!!」 「ゆっくちちちゃいよぉおぉおお!!!」 「ゆんやぁぁあ!!!!どぼぢでしょんなこちょいうのぉぉぉぉ!!!」 相変わらず、泣き続ける子供たち。 それをお構いなしに、無理矢理、帽子に詰め込んでいく。 「いちゃいぃぃい!!!」 「ゆっくちぃいぃいい!!」 「つぶりぇりゅぅうぅう!!!」 「やめちぇぇええええ!!!」 「だちてえぇぇぇええ!!!!」 無造作に帽子に詰められて、それぞれ、悲鳴を上げる子供たち。 そんなことは一切無視するまりさ。 まりさは、もうすぐ襲い掛かってくるだろうと思われる人間への恐怖で、 いっぱいであった。 今、ゆっくりしてたら、殺されてしまう。 まりさは、それ以外のことは考えられなくなっていた。 何万回と挑んで負けた記憶が、ここに来て、やっと餡子に定着したのか、 自分より圧倒的に強い人間たちが、自分たちを潰しにやってくるという恐怖のあまり、 体はプルプルと震え、子供たちを入れるおさげも痙攣を起こし、 入れる最中に急に止まってしまったり、 さらには、れいむの前だというのに、チョロチョロとしーしーを 漏らす醜態を晒してしまった。 ブリュ ブリリィイィイ!!! まりさは、強く目を閉じた。 なんと、抑えきれない恐怖が、うんうんまで漏らしてしまったのだ。 まりさの自尊心は、この時、ポキッと折れてしまった。 いくらなんでも、人間に対して、恐怖心を持っているとはいえ、 最愛の妻の前で、しーしーどころか、うんうんを漏らすとは・・・ 自称、森の王者と名乗っていたことに対して、 まりさは、物凄く恥ずかしくなった。 こんなに人間さんを恐れるなんて・・・ こんなに人間さんが怖いなんて・・・ まりさはかっこ悪い・・・ 大好きなれいむの前で・・・ しーしーさんだけじゃなくて・・・ うんうんさんを漏らすなんて・・・ なんてかっこ悪いんだ・・・ 「ゆ゛ぐっ・・・ゆ゛・・・」 目を閉じたまま、まりさは泣き声を押し殺した。 恐らく、れいむはこんなかっこ悪い自分を見て、ドン引きしているだろう。 なんて情けないんだと言わんばかりに、ただひたすら泣き続けるまりさ。 まりさは、自身のゆん生の中で、心の底から後悔をした。 自分が人間に適うなど思っていた驕りに。 まりさは弱かった。 人間と幾度戦った結果、やっとそのことに気づいた。 そして、餡子には人間への恐怖が今、まりさを完全に支配している。 体のコントロールはまりさの意思に反して、体中の餡子が悲鳴を上げている。 その事実に気づいた時、まりさは人間には絶対適わないということを、 ここで再度理解したのである。 「まりさ・・・」 無様に体を震わせて、時々、ピクピクと痙攣を起こして、動かなくなると思ったら、 しーしーやうんうんを漏らすまりさを見て、案の上、ドン引きしているれいむ。 「ゆ゛っ!!!こんなしてるばあいじゃないんだぜっぇええl!!!!!」 まりさは、れいむの声を聞いて、やっとのことで我に戻った。 「ここはにんげんさんがくるから!!! ゆっくりしないではやくにげるんだぜっぇぇえ!!!」 まりさは、そういうや否や、即、その体をピョンピョンと弾ませて、 森の奥深く目指して、全力疾走していった。 「まって・・・まりさ・・・れいむには・・・あかちゃんが・・・」 まりさに着いて行こうと、身重の体に鞭打って、 まりさのスピードに付いて行こうとするれいむ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 まりさはゆっくりしないで、とにかく森の中へ目指していく。 森の中なら安全だ・・・ 人間もそこまでやってこない・・・ 森の中へ行くんだ・・・ 急いで森の中へ・・・ 「ばで・・・ざ・・・ま・・・で・・・」 れいむが苦しそうに息を切らしているのにも関わらず、 れいむのことを無視し続けるまりさ。 「ゆげっぇえええ!!!」 「ゆっくちできにゃいぃいいぃ!!!!」 「つぶれりゅうぅうう!!!!」 「れいみゅぅうう!!!あんこしゃんはいちゃだめぇっぇえ!!!」 「おとうしゃんんん!!!ゆっくちちてぇぇぇええ!!!!」 まりさが、飛び跳ねる度、帽子の中の子供たちが、苦しそうな声を上げる。 恐らく、乗り物酔いにでもあったように、 急激な揺れに耐え切れず、餡子を吐いている子供もいるようだ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 だが、そんなことは一切、気にせずに、ただ走り続ける。 その足取りはドンドン速くなっていく。 人間さんから逃げる・・・ 人間さんから逃げる・・・ 人間さんから逃げる・・・ まりさの頭の中には、もう家族のことは頭になかった。 人間から逃げる。 これ以外のことは何も見えないし、聞こえない。 もうひたすら逃げることに固執していた。 「ばで・・・も・・・だ・・・め・・・・」 れいむが苦しそうな声を上げた瞬間、 ブジュ!!! ブリリリリィイィイ!!!! 何か、まりさは、ふとれいむがいる後ろを振り向いた。 すると、まむまむから、ドロドロになった餡子が流れ出て、 苦しそうに横たわっている顔色の悪いれいむがいた。 あんよとまむまむが薄皮一枚で分かれているゆっくりにとって、 急激な運動は流産の原因にもなるため、胎生にんっしんの場合、 絶対安静が必要である。そのため、にんっしんしているゆっくりは、 その間は巣に徹底して閉じ篭るのが常識なのだが・・・。 まりさはそのことをすっかり忘れていた。 餡子の中には、小さなリボンと帽子が2~3個混じっていた。 おそらく、この餡子は、胎ゆっくりであろう。 「ゆあぁっぁぁぁぁぁ!!!どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!」 まりさは思わず声を上げた。 バカな! まりさはれいむとおちびちゃんたちを守るために!! あそこにいたらみんな殺されていた!!! だから逃げたのに!!! どうして!!!! まりさの頭の中は混乱していた。 『それはそうだよ!!! れいむはにんっしんしてたんだよ!!! あんなに激しく運動したら流産してしまうよ!!!』 まりさの頭の中で、再び声がした。 嘘だっ!!! まりさはれいむとおちびちゃんたちを守るために・・・ 『にんっしんしているれいむもいるんだからもっと考えてよ!!!』 ゆっくりしてたら人間さんがやってきて・・・ れいむとおちびちゃんたちが・・・・ それにゆっくりしないで急げって言ったのは・・・ お前じゃないか・・・ 『だからといっても、これはゆっくりしてなさすぎ!!! その結果、れいむのお腹のおちびちゃんたちがみんな死んじゃったよ!!! そんなこともわからないなんてバカなの?死ぬの?』 そんなこと・・・ そんなこと・・・ そんなこと・・・ まりさは、何もかもがおかしくなっていた。 森の王者だった自負は、砕け散り、 守るはずの家族を自分のせいで殺してしまい、 まりさの中で何かがおかしくなっていた。 『しかし、お笑いだね。 人間さんに勝てるとか言ってた割には、 人間さんに勝てないってわかると、 ビクビク震えて怖気づくなんて・・・』 やめろ・・・ 『その上、しーしーやうんうんまで出して・・・ かっこ悪いよ!!! しーしーやうんうんに塗れて、 おー臭い臭い!!!』 やめろ・・・ やめろ・・・ 『さらに、れいむにドン引きされて、 情けなく涙なんか流しちゃって!!! ホント無様だね!!!!』 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『しまいには、れいむのお腹のおちびちゃんたちを 殺しておいて、 どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) とか・・・・ ホント、まりさはバカなんだね!!! どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) だって!!! ホント、かっこ悪いね!!! どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)」 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『ねえ、どぼぢで辞めないといけないの? ねぇ、どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)」 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢで辞めないといけないのぉぉお!!!!(笑)』 やめ 「ろっでいっでるのがぎごえないのがぁぁぁっぁぁぁぁdfkljcvmfrヴんlthmszんdfyglvrtm!!!!!」 まりさは、修羅の形相で、まむまむから餡子を流して、 苦しそうにしているれいむに向かって睨みつけていた。 「ゆっ・・・れい・・・む・・・これ・・・はま・・・ちがい・・・なんだ・・・」 ふと、我に戻り、気が抜けた表情で、 れいむに誤解を解こうとする。 「れい・・・む・・・だいじょ・・ぶか・・・なんだ・・・ぜ・・・」 餡子を垂れ流して、苦しそうにするれいむに近づいていく。 「まりさ・・・がわるかったんだ・・・ぜ・・・・ おちび・・・ちゃんは・・・また・・・つくれ・・・ばいい・・・だぜ・・・」 額から汗を流し、れいむから視線を逸らすまりさ。 「・・・じ・・・ね・・・」 れいむは、まりさを睨みつけて、呪詛の言葉を投げかけていた。 「ゆっ!?」 れいむの思わぬ言葉に仰け反るまりさ。 「ゆっぐり・・・でぎないばでぃざば・・・ゆっぐりじ・・・ね・・・」 そんな・・・ まりさは・・・ れいむの・・・ まりさはショックを隠せなかった。 最愛のれいむから、ゆっくり出来ない言葉を言われて・・・。 「ゆっぐりでぎないばでぃざばぁぁぁあ!!! ゆっぐりじねぇぇぇええええええええ!!!!!」 れいむの怒りの叫びが、森に響き渡る。 『ホント無様だねぇ~!!! ねぇ、最愛のれいむに死ねって言われるのって、 どんな気持ち!? ねぇ、どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)』 再び、まりさの頭の中に声が聞こえ始めた。 うるさいっ!!! 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでうるさいのぉぉお!!! ぱぴぷぺぽぉぉおぉお!!!!ぱぴぷぺぽぉぉぉお!!!』 うるさいっ!!! 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)』 うるさいっ!!! 「ゆっぐりでぎないばでぃざばぁぁぁぁっぁぁあぁあ!!!!ゆっぐりじ!!!!」 その時であった。 まりさは空高く舞い上がり、れいむに圧し掛かった。 「ゆぶっ!!!!」 れいむの体から体内の餡子が溢れ出た。 「じねぇぇぇぇええ!!!! じねぇぇぇぇぇぇえええ!!! じねlfkljdmヴォフgンmvtヌモgdvnygvmtノイsンrtm!!!」 まりさは、れいむの体の上を何度も飛び跳ねた。 何度も何度も飛び跳ね、辺りには餡子が撒き散った。 目の色を真っ赤にして、とにかく一心不乱に飛び続けるまりさ。 いつしか、帽子も勢いに負けて、まりさの頭から転げ落ちた。 そして・・・。 「ゆげっぇええ!!!」 「「「「れいみゅぅうぅうう!!!!」」」」 まりさの帽子の中に入っていた子供たちが次女のれいむを押しつぶしてしまった。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 次女のれいむは体から、餡子を漏らして、断末魔の声を上げていた。 「れいみゅぅうぅう!!!ゆっくちぃぃいい!!!」 「ぺ~りょぺ~りょ!!!どぼぢであんごしゃんででぐりゅのぉぉお!!!」 「ゆんやぁぁぁああああ!!!どぼぢでまりしゃのおねぇしゃんがぁぁあああ!!!!」 長女のれいむ、三女のまりさ、四女のれいむは、次女のれいむの体を舐めて、 ひたすら傷を治そうとする。 「おとうしゃんんんん!!!おねえしゃんがいちゃがってるよぉおぉ!!!」 末っ子のまりさはひたすらまりさに呼びかける。 「じねぇjねjしんvもいうvmrのあいsmvんとあ!!!!!」 だが、そんな子供たちのことなど、気にせずに、 ひたすら、れいむの体の上で飛び跳ねるまりさ。 「も・・・ちょ・・・ゆっく・・・ち・・・しちゃか・・・ちゃ・・・」 「「「「れいみゅぅうううぅうううぅうぅうううううう!!!!!!」」」」 次女が死に、大きな声でなく子供たち。 「ゆふぅ・・・ゆふぅ・・・」 まりさが落ち着いた時には、れいむは皮だけになっており、 辺りは餡子塗れになっていた。 息を切らしながら、まりさは、泣きじゃくる子供たちを見た。 「ゆんやぁぁぁああぁぁああ!!!!」 「れいみゅぅううぅうう!!!!!」 「もうやじゃっぁぁぁああ!!!おうちかえるぅうぅうう!!!!」 ふと、我に返り、 子供たちの泣く姿を見て、ここまではいけないと思うまりさ。 あのれいむは、ゲスだった。 まりさがせっかく、人間さんから逃げる手引きをしてあげたのに、 一生懸命に、怖い怖い人間さんから逃げるのに頑張ってる 森の王者のまりさに向かって、死ねだって? そりゃ・・・お腹のおちびちゃんたちにはひどいことをしたと思ってるよ・・・ でも・・・あれは必要な犠牲だったんだ・・・ そうだ・・・まりさは悪くない・・・悪いのはすべて人間さんなんだ・・・ そうだ・・・まりさは悪くない・・・怖いのはすべて人間さんなんだ・・・ 森の王者のまりさでも、怖い人間さんに勝てなくても仕方がないんだ・・・ そんなこともわからないんなんて・・・あの声もゲスなんだ・・・ バカなんだ・・・だって・・・人間さんは怖いんだよ・・・ 人間さんのことを考えると体の震えは止まらないし、 しーしーさんやうんうんさんを漏らすのも仕方がないんだよ・・・ 森の王者のまりさだって・・・人間さんが怖いんだ・・・ そうだ・・・このおちびちゃんたちも・・・ 人間さんが怖いんだ・・・だから泣いてるんだ・・・ まりさのかわいいおちびちゃん・・・ 泣かないでね・・・・ 人間以外なら・・・一番強い森の王者のまりさの子供なんだから・・・ 泣かないでね・・・ まりさは、にこやかな笑顔で、子供たちに話しかけようとした。 「おちびちゃ」 「ゆっくちできにゃいくしょおやはゆっくちちね!!!」 まりさが心配の声を上げようとした矢先、 末っ子のまりさが、涙を流しながら、まりさを睨みつけた。 次の瞬間、 「ゆべぇ!!!」 末っ子のまりさはまりさのによって、潰された。 「おやにしねっていうげすはせーさいするよ!!! まりさはもりのおうじゃなんだよ!!! にんげんさんいがいなら!!!つよいんだよぉおお!!!!」 目が虚ろになり、焦点がどこかに向いているまりさ。 「さぁ、おちびちゃんたち!!! はやくにんげんさんからにげようねぇっぇええ!!!」 再び、にこやかな笑顔で子供たちに話しかけた。 「ゆびぃいいぃいい!!!ころしゃにゃいでぇえええ!!!」 「ゆんあぁぁああぁぁぁああ!!!!しにちゃくないよぉおぉお!!!」 「おきゃあしゃんんん!!!たすけちぇぇええええ!!!!」 残った子供たちは、みな、まりさをもう、父親とは思っていなかった。 ゆっくり出来ない何かだとしか見えていなかった。 「おちびちゃんたち・・・ いいかげんにしてよね・・・ そんなおとうさんがいやなら・・・」 まりさは、笑顔を保ったまま、三度飛び掛ろうとあんよに力を入れた。 「う~う~あまあま~」 その時であった。 れいむと、末っ子のまりさの餡子の匂いに釣られて、 れみりゃがやってきたのだ。 「「「れ、れ、れ、れみりゃだぁぁぁぁあ!!!」」」 子供たちは、一斉に泣き叫んだ。 「ゆぁぁぁっぁあぁっぁああああ!!!!」 まりさもまた、しーしーとうんうんを漏らしながら、 叫び声を上げた。 「おまえだぢばぁぁぁああ!!! ばでぃざのみがわりになるんだぜっぇぇえええ!!!!」 と、言い残し、全力疾走するまりさ。 「どぼぢでじょんなごじょいうのぉぉお!!!」 「じねぇぇええ!!!おまえなんがぁぁ!!!おやじゃにゃいぃい!!!」 「ゆっぐりじねぇぇぇええ!!!」 子供たちは、それぞれ、まりさに向かって、罵声を浴びせた。 「う~あまあまだど~」 れみりゃは子供たちを手に取り、食べ始めた。 「「「ゆんあぁぁぁぁっぁあぁっぁfkjkhdvんfmんあぅm!!!!!」」」 子供たちの悲鳴を聞き、さらに加速するまりさ。 まりさは森の王者なんだ!!! 人間以外だった勝てるんだ!!! でも!!! れみりゃは別なんだ!!! れみりゃだけは!!!! まりさは森の王者!!! でも人間さんとれみりゃだけは!!!! ブリュ!!ブシィー!!! ブリュ!!ブシィー!!! ブリュ!!ブシィー!!! 飛び跳ねるた度に、うんうんとしーしーを撒き散らすまりさ。 その姿は、誰が見てももう・・・。 森の王者とはかけ離れた姿。 「う~めいんでっしゅだど~」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 顔中が穴だらけになり、息絶える寸前のまりさ。 「う~おなかいっぱいだど~」 どうして・・・ どうして・・・ どうして・・・ こうなった・・・ どこでまりさのゆん生はおかしくなったんだ・・・ 『教えて上げようか!!! どぼぢでこうなったか!!!(笑)』 うるさい・・・ おまえなんか・・・ おまえなんか・・・ 『しかし、ホント、笑いが止まらないね!!! 人間さん以外にもれみりゃにも勝てないんだね!! それで森の王者って!!! ホント、おかしいね!!!!』 もういい・・・ 殺して・・・ まりさは・・・ 疲れた・・・ もういい・・・ 『いやいや、どうしてこうなったか知りたいっていったのは・・・ まりさだよ!!! だから、教えて上げるよ!!!』 もう・・・戻りたい時間なんか・・・ない・・・ 『そりゃそうだね!!! あんなゲス(笑)な家族なんて見たくないんでしょ!!!』 そうだ・・・ あんなゲスども・・・ 見たくもない・・・ あんな奴らのために・・・ 人間に戦いを挑んだなんて・・・ なんて・・・バカだったんだ・・・ 『違うよ!!! あの時は、そうだったかもしれないけど・・・ 最初はまりさ自身のために人間に戦いを挑んだんだよ!!!』 嘘だっ!!! そんなこと・・・ 『まあ、いいよ・・・。 教えて上げるね!!!ゆっくりと・・・』 もういいって言ってるじゃないか・・・ もうまりさは・・・ 『いやいや、ここまでいろいろと時間を戻して上げたんだ・・・ せめて・・・ちょっとだけ私に付き合ってよ・・・』 もう嫌だ・・・ 何も見たくない・・・ 『大丈夫だよ。もう痛い目に会うこともないから!!! 安心してね!!!』 もう・・・何も・・・ 『じゃあ、まりさのゆん生がどこでおかしくなった教えて上げるね!!!』 ボロボロになったまりさの体が、光に包まれて消えていった・・・。 つづく あとがき 次回、完結編。 これで終わりです。 自作からは読み切りにします。 連載モノだと、区切るのが難しい。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 絵 ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転 ふたば系ゆっくりいじめ 286 飾りの価値は 始 ふたば系ゆっくりいじめ 292 時をかけるまりさ 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 299 時をかけるまりさ 中編 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 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「ふたば系ゆっくりいじめ 287 いなか/コメントログ」 もうちょっと続きが読みたかったです ところで、がんがんはどうした?ww -- 2011-12-31 02 02 31 ↓激同 -- 2012-09-10 16 25 05
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散歩した5月の日に 5KB ※M1氏のイラストを基に書いています。 台詞丸々パクリ、原作レイプ注意 いつの間にか習慣となっていた朝の散歩。 気ままにフラフラし、見も知らぬ公園に立ち寄った。 気付いてみれば草むらの奥、水を吸い込んでボロボロになった小さな段ボールの中に、そいつはいた。 まりさだ。ゆっくりまりさ。 子ゆっくり程だろうか。小さな段ボールの中に、小さなまりさが納まっていた。 その姿はボロボロで、薄汚れている。 襤褸切れといっても差し支えない帽子らしきものを被って薄笑いを浮かべている。少々不気味だ。 「・・・・・・ゆへへ、おにーしゃんは ゆっくりできる ひと?」 こちらに気付いたのだろう。 まりさは見上げながら訊ねてくる。 一応危害を加えるつもりは無い。「ゆっくりできる人だ」と言っておいた。 「・・・・・・ゆっくりできる おにーさんは まりしゃに あまあまを もってくる のじぇ」 またか。 心の中で舌打ちする。 二言目には物を集ろうとする野良ゆっくりの下種根性が、俺は好きではない。 「断る。何で貴様なんかに物を恵んでやらなきゃならんのだ」 「・・・・・・ゆへへ 。いいのかじぇ? まりしゃは どすになる ゆっくりなのじぇ」 「・・・・・・なに?」 珍しい。 こんな野良風情がドスの名を口にするとは。 少しだけ興味がわいてきた。このまりさにもっと喋らせてみよう。 「まりしゃの おきゃーさんは どす なんだじぇ」 「ふーん」 適当に相槌を打つ。いちいち野良の嘘に突っ込む気は無い。 「かりばの みんなは ぜんぜんしんじにゃいで まりしゃを いじめて いじめて いじめぬくけど」 「ほぉ」 「おおきくなったら どすになって みかえしてやるんだじぇ」 まりさの身体には小さい傷がそこらじゅうにあった。 恐らくだが、このまりさは『狩り場』とやらで今のご高説を垂れ流していたのであろう。 野良のゆっくりは、コミュニティの和を乱すものを嫌う。それは自分達の生命すら脅かしかねないからだ。 結果、このまりさは苛め抜かれてこの様というわけだろう。 よく見てみれば、小汚い油色に染まった金髪の下、まりさの左目は白く濁っている。 虐めの影響か、あるいは他の要因か。 まりさの視界の半分はもう既に無いのだろう。 残った右の眦からは涙が零れ落ちてきている。 仲間であるはずの野良達から何をされたか思い返しているのだろうか。 薄笑いを浮かべたまま泣く。ゆっくりにしてはなかなか器用な芸当だ。 「こんな だんぼーるさんの いえにゃんかじゃなくて にんげんの おうちを のっとるんだじぇ」 「・・・・・・」 俺に向かって物騒なことを吐くまりさ。 本来ならこんな言動を取る野良は即刻駆除されて然るべきなのだが、とりあえず聞き流す。 「だって まりしゃは どすに なる まりしゃだきゃらね ゆへへ」 「・・・・・・はぁ」 溜め息を吐く。 何を言い出すかと思えばこんなものだったとは。 「まりさ。つまりお前の母親はドスで、お前もこれからドスになるから言うこと聞けってか」 「・・・・・・ゆへへ。 そうだじぇ。だから まりしゃに あまあま よこしてね」 「ふーん・・・・・・」 まりさの言葉を受けて、考え込む。 いや、正確に言えば、考え込む「振り」だ。 これからどうするかなんて決まっている。 「はっ」 思わず鼻で笑ってしまった。 下らない。本当に下らない。 あまりの莫迦莫迦しさに思わず笑いを堪え切れなかった。 しゃがみ込み、できるだけまりさと視線の高さを合わせるようにする。 それも自然にまりさを見下す位置になってしまった。 まぁいいや。見下ろす形のまま出来るだけ優しい声でまりさに語りかける。 「いいか?まりさ。お前は母親がドスで、お前もドスになると言った。野良共に仕返しして、人間の家を奪うとも」 「・・・・・・ゆへへ。 そうだじぇ。だから おにーさんは まりしゃに あまあまを・・・・・・」 「だけどな、まりさ。それは有り得ないんだよ」 バッサリと、まりさの主張を真っ向から真っ二つにする。 一瞬呆気に取られるまりさ。だが気を取り直し、きっと眉を上げて抗議してくる。 「・・・・・・ありえなく なんか ないのじぇ。まりしゃは どすに なって・・・・・・」 「ああ、いいよ別に言い返さなくても。そんな事しても無駄だからさ。 これからお前の言ってる事がいかにインチキか教えてやる」 まりさを黙らせ、続ける。 「まりさ、お前の母親はドスといったな。先ずこれが間違いだ。 この町に、いや、人間の都市にドスまりさは一匹も存在しない。何故なら、全部駆除されてるからだよ」 「ドスまりさってのは以外に危険だからな。人間に危害が及ばないように、見かけ次第駆除されるってわけだ。 まりさ、お前は見たところこの町出身だろう?残念だけどこの町にはここ数年ドスまりさは近寄ってすらいない」 「つまりお前はどっかの糞野良がひり出した糞野良の子に過ぎないってわけだ。 ドスなんて言葉、何処で覚えた?大方飼いゆっくりの話でも聞いてたのか、それとも本能とやらか。 まぁ、俺にはどっちでもいいがね」 「それにお前さぁ、ドスになるって言うけど一体その身体でどうやってドスになるって言うんだ? ボロボロでさ、言葉も途切れ途切れになるほど体力が無くなってる。明日にでも死ぬんじゃねーの?」 俺がひとつ言葉を吐き出す度に、まりさの目からは光が失われていく。 その目に残るのは深い闇。絶望という名の奈落だ。 「まぁ百万歩譲ってお前の母親がドスで、お前もドスになれたとしよう」 この言葉を受けてまりさの目に少しだけ光が灯る。 最も、数秒後には無惨に消えるのだが。 「そしたらお前、死ぬぞ? 言っただろ、ドスは駆除されるって。お前が言ったのは自殺の宣言に他ならないんだよ」 再びまりさを絶望に突き落とす。 瞳の中の淡い光が掻き消えるその瞬間は、見ていてとても面白かった。 「なぁまりさ。分相応って言葉、知ってるか?」 喋らなくなってしまったまりさにそう話しかける。 もうそろそろ潮時だな。立ち上がる。 「お前もドスになるとか言ってないで、ゴミクズはゴミクズらしくプライドなんて捨てて生きればいいんだ。 少なくともその方が楽だと思うぞ?」 真っ暗な瞳でこちらを見つめ続けるまりさを尻目に、歩き出す。 もうこうなっては駄目だな。面白くないし、生きていけるとは思えない。 暇つぶしにもならなかったな。残念。 公園の入り口まで差し掛かって、再びまりさの方へ振りむいた。 まりさは動かない。ただひたすらこちらを光の無い目で見つめ続けているだけ。 助けて欲しいのだろうか?救いの手を差し伸べて欲しいのだろうか? 嫌だよバーカ。 誰がお前みたいなゆっくりを飼ってやるものか。 せいぜいそこで足掻きまくって、惨めに死ね。 もう振り返ることは無い。 俺は颯爽とした足取りで公園を後にした。 元ネタ絵 byM1あき テンタクルあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る このまりしゃは一体どんなう育ち方をしたんだろうなぁ?理不尽に産み落とされて希望も無くなって 、まあゲスのゆっくりだから死ねばいんだけど。 -- 2016-01-17 20 55 26 ゲスを見つけたのに潰さないとかマナー悪いな -- 2014-04-01 19 49 17 ゲスを連れて帰って、奴隷になりますって言うまでいたぶりたいな -- 2012-12-11 13 06 51 苛められたショックで死にたいのかなこのまりさは? -- 2012-10-02 22 21 44 おお、あわれあわれ。 -- 2012-03-26 16 44 54 下種だけどお持ち帰りしてみたいまりさだw -- 2011-12-27 23 02 59 てか、人間に人間の家を奪うって言うのは、殺してくれって事だよな? -- 2011-12-22 04 03 33 生物以下が人間に刃向かうなんて早いですよ。 -- 2011-12-21 19 36 11 思考力の無さ、馬鹿さに関しては同情する。まさにナチュラル・ボーン・身の程知らず。 -- 2011-01-13 10 41 49 確かに同情の余地ないなぁ。 人間の家奪おうとか、人間に言う程馬鹿だし 妄想も頭の中だけにしないと痛いだけだね。ざまぁwww -- 2010-11-23 18 08 16 出会い頭にあまあま寄越せとか抜かしてきた上に ドスになれたら人間の家奪おうとか考えてたゲスだし 他のゆっくりから苛められてんのも自業自得。 同情の余地無いだろコイツ。 -- 2010-11-22 22 25 46 普段ヒャッハー!ゆ虐だぁー!特にゲスは重点的に潰すぜぇええ! とか言ってるが…これは、なんか切ないな…ないわー… -- 2010-09-25 06 37 16 ちょっとー、潰したゆっくりはゴミ箱に捨ててねー!マナーは守ってねー! -- 2010-09-05 15 20 31 「どぼじでぞんなごどいう゛のおぉぉぉぉぉ!!!」 グシャ… あ、踏んじゃった。道の真ん中で騒いでんじゃねーよ。まったく死ぬために生まれたみたいにあっさり死ぬな。 -- 2010-07-27 08 43 42 あわれむ必要なんてないよ。あわれに死んでいくのがゆっくりのさだめなんだし。 -- 2010-07-26 22 41 46 あわれといえば哀れ -- 2010-07-26 05 05 04 あわれ -- 2010-07-25 01 08 05 まりさかわいそう。 -- 2010-07-15 06 16 44
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※ あなたの八雲紫に対するイメージを大きく損ねる可能性があります。 ※ 八雲紫と八雲藍と橙がマヨヒガの屋敷に住んでいます。二次設定余裕でした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― マヨヒガの食卓。橙がご飯にがっついている。あまり行儀が良いとは言えない。 でも、私が注意する必要は無いの。 「落ち着いて食べなさい、橙。ご飯は逃げないから」 「はぁい」 そういう仕事は藍の役目。面倒見がいいのよね、特に橙に対しては。 藍の式だから藍が世話をしている、と言えばそれまでだけど、生憎私は式である藍の世話なんてした覚えが無い。 「藍ったら、そうしていると橙の母親みたいよ」 「え……藍様が、お母さん?」 キョトンとする橙と、ポカンとする藍。ほら、そっくりじゃない。 「い、いやいや……そんな立派なものじゃないですよ、紫様」 またまた。否定してるけど、本当は満更でも無いでしょう? 「お母さん……私も、藍様がお母さんだったら嬉しいです!」 「え……そ、そうかな? でも、私なんか……」 「ううん、藍様じゃなきゃ嫌です」 イイハナシダナー。 「……ありがとう、橙……」 ほーら泣くわよ、すぐ泣くわよ。いつの間にそんなに人間みたいになってしまったのかしら。 でも、藍の気持ちが分からなくもない。私だって、橙にお母さんと言われたら嬉しいかもしれない。 「橙、ちなみに私はどう思う? 橙にとって、私は何かしら?」 お姉ちゃん……は無理があるわよね、やっぱり。 「う~ん……」 何かしら。赤の他人とか言われたら少し悲しいかも。やっぱりお母さん…… 「あ! おばあちゃんです!」 …………!? 「お、おばあちゃん!?」 「プッ」 おばあちゃん……流石に傷ついた。大妖怪と言われる程長生きしてるのは確かだけど。 藍は笑いをこらえている。人事だと思って……私、一応あなたの主人なんだけど。 「だって紫様、寝てる時間長いし」 それは、あれぐらい寝ないと体力が……あ、それは老化しているということなのかしら。 そういえば、冬眠の時間もここ数十年で結構長くなったような気が…… 「家事は藍様に任せっきりだし」 言われてみれば……橙にとっての母親が藍で、その藍に世話を任せている私は確かに祖母の位置に…… 「お説教好きだし」 歳をとって誰かの上に立つようになると自然とそうなるの! 幽々子とか閻魔様とか! 「ククッ……まあ控え目に見ても、私の姉というところでしょう……プスー」 ねぇ藍、そんなにおかしい? 笑いたかったらこらえなくても良いわよ? どうせ後のお仕置きは決定してるから。 「でも……私が藍の姉? それって橙から見ると……」 「おばさんだね!」 「ブフッ!」 藍がついにふきだした。おばさん……おばあちゃんよりはマシだけど、おばさん…… いいわよ、笑いなさいよ藍、いくらでも。どうせ私はおばさんよ、若くないわよ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― それから数日。私が人里に行くと、何やらおかしな話になっていた。 あの話がどこをどう広まったのかは知らないけど、行く先々で変に気を遣われる。 おそらく藍や橙が、人里でこの間の話をしたのでしょう。「お年寄り」として扱われているような気がする。 それにしても、随分と歪曲されて伝えられているみたい。噂話なんて尾ひれがついて当然なのだけど、 「八雲紫は人の助け無しでは生活もままならない程年老いた」というのはあんまりでは無いかしら。 当然この噂話は、私がよく知っている人間や妖怪にも伝わっていた。 「ゆ……紫!? 何してるんだ、一人で歩いちゃダメだろ!」 魔理沙。要介護のおばあちゃんだと思われているらしい。 「さっさと復活しないと、幻想郷を貰ってしまうわよ?」 吸血鬼。病気にかかったとでも聞いたのだろうか。 「あら、八雲のおばさまじゃない。ご機嫌いかが?」 幽々子。おばさんとして扱われただけ、まだマシかもしれない。 「あの、師匠が一回顔出せって……」 兎。あの月人がそんな事を言うとは。歳をとったら検査ぐらいしろという事? 「酒は百薬の長だよ。飲んでればきっと治るさ」 萃香。なぜ悲しそうに言うの? 私は不治の病にでもかかったの? 「あんたには緋想の剣よりもこっちの方がお似合いよ!」 比那名居の天人。ぶっきらぼうに(高そうな)杖を渡された。 「紫……私達が初めて会った時の事覚えてる? あの時は敵同士で……」 霊夢。普段そっけない彼女がまさかの思い出話。どうやら霊夢の中の私は風前の灯らしい。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― それからしばらくして、文々。新聞に『幻想郷の大妖怪、八雲紫健在!』という記事が載った。 載ったというか、あの天狗を脅して載せた。こうでもしないと、皆の誤解を解く事はできないでしょうし。 ところがこれで一件落着かと思ったら、意外と文々。新聞の購読者が少なくてあまり効果は無かったみたい。 あの天狗、こんな時くらい役に立ちなさい。 ……結局、良い解決法は見つからないまま。 最悪の場合、「元気ですよー」と言いながら幻想郷を飛び回るしかない。リリーホワイトじゃあるまいし…… ~ おわり ~ ※ ゆかりんかわいいよ ゆかりんかわいいよ いぢめなのにかわいいだと・・・ けしからん、もっとやれ! -- 名無しさん (2009-04-05 02 11 12) 和むねぇ -- 名無しさん (2009-04-06 22 58 24) みんな優しいな。式以外は。 -- 名無しさん (2009-04-07 12 36 07) リリーパープルですね、わかります -- 名無しさん (2009-04-20 10 19 18) いや、おばあちゃんだからシルバーだな -- 名無しさん (2009-04-21 06 20 52) だれうま -- 名無しさん (2009-05-30 23 36 44) 優しさが痛いんだろうな -- 名無しさん (2009-05-30 23 37 35) これはイジメというか愛されているなwww -- 名無しさん (2009-06-06 11 07 28) いじめじゃないけどいじめみたいな、そんなかんじ -- 名無しさん (2009-06-06 18 51 40) ババア俺だk…(ぴちゅーん) -- 名無しさん (2009-06-08 14 10 34) リリーシルバーwww それにしてもゆかりん人気あるんだなw -- 名無しさん (2009-07-23 01 19 56) いぢめで可愛いと思わされたのは初めてかもしれんw -- 名無しさん (2009-07-25 07 23 43) いぢめネタで最初から最後まで安心して読めるなんて… -- 名無しさん (2009-07-26 00 15 53) リリーシルバーが通った後は見るも無惨な荒野 -- 名無しさん (2010-01-07 09 13 17) しかし皆さん、リリーシルバーってうけますねそれ(爆笑)。 シルバーってバァバァとか老人って意味ですよね? リリーバァバァ!! だははは! -- 外道 (2010-01-08 09 04 49) ↑死んだな。 -- 名無しさん (2010-01-08 11 17 40) ああ。 -- 名無しさん (2010-01-09 16 31 53) 外道ェ… -- 人狼 (2010-04-01 10 09 38) ( 罪) 華麗臭が! -- 名無しさん (2010-04-01 10 38 08) ( 罪) 浄土宗が! -- 名無しさん (2010-04-01 11 02 57) ( 罪) 少女臭が! -- Aーfd (2010-04-01 16 46 03) なんという団結力、圧倒的ではないか我が軍は でもきっと俺が藍様なら藍様と同じ反応をするだろうなw -- 名無しさん (2010-05-06 01 03 34) だるばむ -- 名無しさん (2010-08-19 20 19 26) だるばむとか書いてすみませんでした -- 名無しさん (2010-09-28 16 17 45) 何があったw -- 名無しさん (2010-10-07 20 27 20) リリーだるばむ -- 名無しさん (2011-06-07 23 16 10) 亡くなった婆ちゃん思い出した。オマイラ、婆ちゃんじいちゃんを大事にしろし -- 名無しさん (2011-06-11 21 28 51) これはいい -- 名無しさん (2014-03-13 17 12 58) 『小森のおばちゃまこんばんは』ならぬ、『八雲のおばちゃまこんばんは』 ……なんか違う気がする。 -- 名無しさん (2015-10-05 16 12 59) イイハナシダナーですでに吹いた -- 名無しさん (2016-02-11 19 58 28) 泣いてます♪泣いてます♪紫のおばちゃん泣いてます♪ -- 名無しさん (2016-05-10 19 54 33) 見事なまでのゆかりイジリだw -- 名無しさん (2017-02-03 02 12 56) 最後のリリーホワイトのくだりでふいたw -- ロリこん (2018-01-14 14 04 27) 久々に笑えるイジメを見た……ゆかりん可愛いよ -- 名無しさん (2020-03-14 14 09 23) 名前 コメント
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花と雨と貝殻と 18KB 虐待-普通 観察 悲劇 自業自得 自滅 野良ゆ 赤子・子供 現代 anko1173の続きです 「花と雨と貝殻と」 羽付きあき ・羽付きシリーズに登場する人間とは別人です ・「ふたば系ゆっくりいじめ 1052 UNDER」の続きとなっております ・人間視点です ・つむり物 ・観察物 春ももうすぐという冬の終わり。 私はスクーターでコンビニまで寄ってその帰路に居た。 空は白っぽい灰色の雲に包まれ、ポツポツとだが雨が降っている。 はるか遠くの山を見れば上の方に霧が張っているため強く雨が降ることはないだろう。 そう思いつつ冷たい雨と風を受けながら走っている時、道に二つの何かが落ちていた。 端によって止まる。こんな所に縁石の様な石があるなんて危なっかしい・・・と思ってスクーターを降りて近寄ると私は声を上げそうになるほどに驚いた。 「石」が動いている。 「ゆ!ゆ!おちびちゃんゆっくりついてきてね!」 「ゆっくりわかっちゃよ!ゆ!ゆ!」 それは「ゆっくり」だった。 鈍色の丸っぽい三角のそれはどのゆっくりの飾りにも属さない。いうなれば「巻貝」の様なものだ。 見た目からして固いに違いない。 その穴があいた所にゆっくりが身を乗り出して地面をズリズリと這っている。 砂糖細工の髪の色は黄色っぽく、そのおさげの様な形とそれを止めるリボンから「まりさ種」だという事はわかる。 バスケットボールサイズのまりさが一体、その後ろにその子ゆっくりと思われるテニスボールサイズの子まりさが一体。 しかしおかしい。本来ゆっくりというのは雨の日は動き回らないはずである。それが幾ら本当に曇りと変わらないような天気でも、少しでも雨が降っていればゆっくりは決して外に出ないはずである。 考えられる事は幾つかある。捨てゆっくりか何かなのか、それとも比較的晴れていた昼ごろから外へ出てこの移動速度の遅さに時間がかかって雨が降り始めてしまったか・・・ どっちにしろありえない事だ。 私が暫く見ているとそれに気付いた様で、口を大きく開けながら速度を上げて道の端へと移動を始める 「ゆんやあああああ!おちびちゃんゆっくりしないでついてきてね!にんげんさんのすぃーがくるよ!」 「ゆんやぁぁぁっ!おちょうしゃんまっちぇぇぇぇ!」 どうやら私ではなく後ろのスクーターの音が気になるようだ。道の端に移動するとそのまま脇にある路地裏へと消えていってしまった。 私は不思議なものを見たという気持ちでいっぱいのまま帰路へとつくこととなる。のちにそれが「まりさつむり」というまりさ種から希に生まれる亜種であると知ったのはすぐのことだった。 「まりさつむり」 ・まりさ種から極稀に現れる亜種でその特徴は帽子の代わりにある大きな貝殻だ。 ・まりさつむりはゆっくりから見れば「珍しくとてもゆっくりしたゆっくり」であるため優遇されることが多く、チェンジリングの一種ともされているが詳しい事は定かではない。 ・また、通常のゆっくりより水に対する耐性が強いとされているがそれがどれ程のものかは不明。 ・その貝殻の重さゆえ、移動速度は通常のゆっくりより遅い。 ・その為、山野のゆっくり、街ゆっくり問わず見られるのは極めてまれで、成体サイズはほぼありえないとされる。 ・現在はゆっくりショップで簡単に入手可能。 ・・・では私が見たのは「まりさつむりの親子」というわけだ。 あんな移動速度で今の今まで街ゆっくりとして来たのなら凄まじい幸運だが、それはありえないだろう。 つむりは往々にして子ゆっくり程度の時に外的要因でつぶれ饅頭になることがほとんどだという。 だとすればあのつむり親子は捨てゆっくりだろうか? そう考えていると外からザーザーという音が聞こえてきた。 どうやら雨は本降りになったようだ。あのつむり親子を見てから数時間が経過しているためつむり親子はどこかへでも行っているのだろう。 ふと思ったが、捨てゆっくりなのは確実だが一体どんな生活をするのだろうか? 街ゆっくりまりさつむり親子・・・気になるところだがもうどこかへ行ってしまっているだろう。 雨は相変わらず強く降り続いている・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 朝が来た。 外を見ればまだ雨はシトシトと降っている。だがこの様子では昼前には止むだろう。 朝食を食べていると何やら外で何やらとぎれとぎれに聞こえる。 「ゆっくち」「ゆっくり」「すーりすーり」 ・・・まさか 私は急いでサンダルをはいて外へと出た。そして声のする方・・・裏庭をこっそりとのぞく。 そこに案の定いた。 「ゆゆーん!きょきょはちょっちぇもゆっきゅりできりゅにぇ!きょきょをまりしゃのゆっくちぷれいしゅにしゅりゅよ!」 「ゆゆ!おちびちゃんはおくのほうにはいってね!まりさはけっかいさんをはるよ!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!じゅーりじゅーり!」 そこには昨日のまりさつむりが二体、以前どこかの捨てゆっくりが居付いた場所と全く同じ所でズリズリと這っていた。 確か、ゆっくりがゆっくりできなくなった場所ではゆっくりしか嗅げない臭いで全く近寄らないはずだが・・・ 冷静になって考える。あの捨てゆっくりが居なくなったのが大分前・・・という事は臭いが弱まっていた所に昨日の雨で臭いが無くなってしまったのだろうか? いやいや、確かあの場所にはそのまま以前のまりさの帽子が置いてあったはず。 私がそう考えていると親まりさつむりの方がボロボロのトンガリ帽子を口でくわえてズリズリと這いずって何やら立てかけている。 「ゆゆ!このおぼうしさんどのまりさのかしらないけどゆっくりしたけっかいさんになるよ!」 けっかい?何のことかは分からないが蓋というかドアというか、そんな感じのものだろうか? それはいい。最初のまりさつむりの口ぶりだとついさっきここに付いたことになる。 という事は一晩中あの土砂降りの雨の中で歩いても平気だったという事なのだろうか? あまりにも私の知っているゆっくりの常識をはるかに凌駕している。 私の考えをよそに、子まりさつむりの方は体をくーねくーねさせて何やら歌を歌っていた。 「ゆ~ゆゆ~♪ゆ~っくり~して~いって~ね~♪」 「おちびちゃんはおうたさんがじょうずだね!とってもゆっくりできるよ!」 ・・・あまりにも不用心すぎるその行動。それを見て私はそっと家の中へと戻っていった。 跳ねられないし移動速度も遅い。どうってことないだろう。 まぁここ一帯はゆっくりにとってあまり好ましい場所ではない。その内餌場の近い所に消えるだろう。 そう思いつつソファーにゴロンと寝転がる ゆっくりの歌声が微かに私の耳に届いていた。 目が覚めると庭の方で声がする。微かに漏れる光からどうやら外は晴れたようだ。 カーテンをそっと開けて見てみると、小さな庭でモゾモゾとまりさつむり親子が動いていた。 「ゆゆ!おちびちゃん!くささんをぬいてね!したにいっぱいはえてるみじかいくささんはおいしくないよ!はしっこのほうにはえてるながいくささんがゆっくりできるよ!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!ゆ!ゆゆ!」 どうやら芝の方には目もくれず、その端に生えた足の長い雑草を抜いているようだ。 ブチブチと器用に口を使って抜いていっている。 あっという間にまりさつむり親子の前に抜かれた草が集められていた。 「ゆゆ!いっぱいあつまったね!」 そういうと親まりさつむりはスポッと貝殻から抜け出してその奥に草を押し込み始めた。 どうやらあれはまりさ種の帽子と同じ様に扱えるようだ。 奥行きに結構余裕がありそうに見える。 粗方詰め終わると再び貝殻をかぶり、小麦粉の皮を小刻みに上下にのーびのーびさせてこういった。 「ゆ!これならきょうはおなかいっぱいゆっくりできるよ!ゆゆ?どうしたのおちびちゃん?」 「おとうしゃん!あしょきょにおいししょうにゃおはにゃしゃんがありゅよ!」 そう言って斜め上に傾いて体で指し示す子まりさつむり。 そこには花壇があり、私が埋めたパンジーやどこからか自生したオミナエシが植わっている。 その花を咲かせているが、どうやらゆっくりにはそれが「おいしそうなおはな」に見えるらしい。 街ゆっくりがこう言った事をするとは聞いていたが・・・幾らなんでも花を食い荒らされるのは我慢できない。私が出て行こうとしたその時であった。 「ゆ!ゆ!おはなさんゆっくりとれてね!」 「ゆゆ!とぢょかにゃいんだじぇええええ・・・! そう、私の庭の花壇はコンクリートで高めに囲った所に段差の様にして土を盛っている。 ゆっくりからすればそれは高い所に花がある「壁」のように見えるだろう。 高さは大体50cmほど、ゆっくりの体高は約20~25cm程。成体ゆっくりが二体のってようやく届く高さだ。 だが、ゆっくりというのは案外高くジャンプする事が出来る。50cm程度の高さなど軽々だろう。 しかし、私の目の前のまりさつむり達は違った。 底部を壁に押し付けて斜め上にグネグネと動いているだけだ。ジャンプなど全くしなかった。 「ゆゆううううう!おはなさんゆっぐりどれでね!ゆ”!ゆ”!」 「おはなしゃんいじわりゅしにゃいぢぇね!ゆ!ゆううう!どぼじぢぇちょれにゃいにょおおおお!」 とうとう舌を伸ばしてグネグネと縦にのーびのーびするが、重い貝殻が邪魔をして通常のゆっくりの様に縦に大きく伸びるようなことはなく顔が上向きに微かに向くだけだ。 暫く壁と格闘していたまりさつむり親子だが、諦めたのか十分ほどですごすごと引き返して行った。 庭はこざっぱりとしている。あまり手入れしていないので結構雑草が生えていたがそれも粗方抜かれていた。 ああ見えてゆっくりは大食いらしいのだ。特に子ゆっくりの大きさの頃は自身の餡子の体積分を食べるのだという。 裏庭の方へ行ってみると山盛りになった雑草の前でゴソゴソと動いていた。 一口大きく口をあけて入れ、咀嚼している 「む~しゃむ~しゃ・・それなりー」 「む~ちゃむ~ちゃ・・・ちょれにゃりー」 ・・・あまり味は良くないようだ。暫くすれば子まりさつむりが何やら騒ぎ立て始めた。 「ゆゆううう!きょんにゃにょじゃゆっきゅりできにゃいよ!まりしゃあのおはなしゃんがちゃべちゃいよ!」 「ゆっくりがまんしてね!あのおはなさんはまりさじゃとれないよ!」 「いやじゃよおおおおお!まりしゃおはなしゃんがちゃべちゃいよおおおおおお!」 「ゆゆう…おちびちゃんゆっくりなきやんでね!」 「おはなしゃんがちゃべちゃいよおおおおお!きのみしゃんがちゃべちゃいよおおおおおお!」 「ゆゆ・・・」 子まりさつむりの我儘に親まりさつむりがたじろいでいる。 普通に考えればあの重い貝殻をはずしてジャンプすれば届くのではないか?と私は思った。 だが、まりさつむりというゆっくりは「ずーりずーり」を主な移動手段とするため、底部が通常のゆっくりより強くなく、あまり高くジャンプできないのだ。 通常のゆっくりが自身三個分・・・つまり最大60~75cmの高さをジャンプする事が出来るが、まりさつむりならせいぜいその三分の一程度と言ったところだと言われている。 私はそのまま家に戻った。あのままならばどの道諦めるだろう。 それから次の日・・・外出した後に戻ってきてみると花壇の前で親まりさつむりが舌に木の枝を持って花をとろうとしていた。 「ゆ!ゆ!おはなさんゆっくりとれてね!まりさおこるよ!」 時折、枝を置いてぷくーっと膨れているが、また枝を持って上へと振り回す。 花にはわずか届かず・・・と言った所だった。 子まりさつむりは裏庭に残ったままなのだろう。 私は壁と格闘し続けるまりさつむりを尻目に家へと戻っていった。 ・・・それから約三日がたった。 まりさつむり親子は相も変わらず空を切った枝が壁カリカリと掻いては周りの雑草を集めるという事を続けている。 しかし芝以外の草はみるみる減ってもう既になくなりかけていた。 そのなけなしの雑草をブチブチと引き抜いていく。 まりさつむり親子が集まった草をじっと見ているがかなり少ない。あっという間になくなってしまう量だろう。 それが皮肉なことに、最後の食料である。 ・・・つまり庭の雑草は全部なくなってしまった。後は外に出てえさ場などに行かなくてはならない。 「ゆうう…きょんにゃにょじゃじぇんじぇんちゃりにゃいよ・・・」 「ゆっくりがまんしてね・・・おちびちゃん・・・」 「ゆうううう!もういやぢゃよ!きょんにゃおくしゃしゃんじゃなくちぇまりしゃはおはなしゃんがちゃべちゃいよ!」 「おちびちゃんしかたがないよ!ほかのばしょにいったらゆっくりできないよ!わがままいうのはゆっくりできないよ!ゆっくりしていってね!」 「もういやぢゃよおおおおお!おはなしゃんんんんんん!まりしゃのおはなしゃんんんんんんんんん!!」 「ゆっくりしていってね!おちびちゃん!ゆっくりしていってね!」 口ぶりを見るにかなり外の環境に恐れているのだろう。 つむりという特性上、他のゆっくりの餌場にいけば間違いなく潰されてしまうだろうし、迅速に餌場に行ってそして離れるという速さもこのまりさつむりというゆっくりはもっていない。 水上まりさの様に水の上を渡れるわけでもない。 草や花等を食べているのは単に他のゆっくりがあまり食べずに余っている物に目を付けた結果だろうか? それでも花が「ゆっくりできる」と言っているのだ。餡子が抹茶味になるほどに草しか食べていなかったようだ。 私がそう考えていると親まりさつむりが決意したような表情で眉をキリッとさせ子まりさつむりにこう切り出した。 「ゆううう!わかったよ!いまからごはんさんをそとにとりにいくよ!」 「ゆ!?」 「おはなさんもきのみさんもあるかわさんにいくよ!ここならすぐだよ!」 「ゆううう!ゆっくりわかっちゃよ!」 子まりさつむりの顔が明るくなった。親まりさつむりがずーりずーりと動くとその後ろにぴったりとくっついていく。 一体どういった事をするのだろうか?気になるので付いて行ってみることにする。 「「ゆ!ゆ!」」 二体のゆっくり大小がずーりずーりと進んでいく。 かなりハイペースなのだろうがあまり速くはなかった。私が歩く速度の半分と言った所か。 この時期は冬と言っても春並みに温度が上がっており、ゆっくりにとっても動きやすい状況だろう。 山野の方では春と勘違いして出てくるゆっくりもいるという話だ。 と言っても明日からはかなりの寒気がやってきて寒くなるのだが・・・ 20分ほどで近所の川へとたどり着いたまりさつむり親子。 丁度V字の様になった(ゆっくりにとっては)渓谷の様な川だ。 護岸のためにコンクリートで固められているが、道路とその間には地面がむき出しになっており、そこから真下に垂れるようにフユイチゴが生っている。 「ゆゆ!おいしそうなきのみさんがあるよ!」 「まりしゃあにょきのみしゃんがちゃべちゃいんだじぇ!」 「ゆっくりまっててね!」 親まりさつむりは川の端に立って、舌を伸ばして真下にあるフユイチゴをとろうとする。 「ゆぐうう…きのみさんゆっくりとれてね・・・!」 「おとうしゃんゆっきゅりがんばっちぇにぇ!」 名一杯舌を伸ばして一番近い所にある小さな実を舌で取る。 「ゆゆううううう!ゆっくりとれたよ!」 「ゆわーい!おいししょうぢゃよ!」 小さな木の実を下において、親まりさつむりが貝殻から抜け出す。 そして木の実を貝殻の中に入れようとするが、そこで子まりさつむりが声を上げた。 「ゆゆ!まりしゃおなきゃしゅいちゃよ!きのみしゃんをゆっきゅりたべちゃいよ!」 「これはゆっくりもってかえるからゆっくりがまんしてね!」 「いやぢゃよおおおおお!まりしゃきのみしゃんちゃべちゃいよおおおおお!」 親まりさつむりの小麦粉の皮に体当たりを繰り返す子まりさつむり、だが大きさがそもそも違うのかビクともしなかった。 やがて親まりさつむりは大きく膨れると子まりさつむりにこう言った。 「いいかげんにしてね!わがままばっかりいうとまりさおこるよ!」 「まりしゃはもうがみゃんできにゃいよ!ゆ!ゆゆ?」 その時であった。子まりさつむりが地面に置かれたフユイチゴの実に飛びつこうと跳ねたときに勢い余って少し貝殻にかすってしまったのだ。 結構斜面の角度がある場所で貝殻は不安定であった。グラっと揺れるとそのままゴロゴロと転がっていく。 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”!までぃざのがいがらざんがあああああ!」 「ゆぎゃっ!いぢゃいいいいいいい!」 親まりさつむりが急いで飛び跳ねる。子まりつむりを弾き飛ばしてへりに飛び跳ねるも貝殻はドボンと音を立てて川底へと消えていった。 子まりさつむりが弾き飛ばされたのと同時にフユイチゴも落ちて行ってしまったのに気づいてはいないようだ。 「ゆがあああああああああ!!」 砂糖水の涙と涎をまき散らし口を大きく開けて親まりさつむりが叫ぶ。 だが、そのわきでは子まりさつむりが体を大きく浮かせて川へと落ちそうになっていた。 「ゆんやあああああ!おちりゅううううう!」 大きく後ろにウェイトがある貝殻がどんどんと後ろに傾く。 だがその時、機転なのか咄嗟なのかは定かではないが必死に飛び跳ねて貝殻から抜け出ると、地面に着地し貝殻はこれまた同じようにボチャンと音を立てて川底へと沈んでいった 「まりぢゃのきゃいぎゃらじゃんぎゃああああああああ!!」 同じように川のへりに立ちつくし全く同じような表情で叫ぶまりさつむり親子。 寒気の訪れが来たように冷たい一陣の風がヒューッと吹くとその音に混じって二体の叫びが重なった。 「「ゆ”ん”や”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!」」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 雨が降っている。 シトシトと降る雨は明日の明け方には終わると予想されている。 さらに寒波のおまけつきだ。雪になればどれほど暖かいか。 雨と氷点下スレスレの気温、そして時折吹く強い風で私はあまり外出をしなくなっていた。 裏庭でバサッと音がしたので何かがあったのかと思い寒さに耐えて裏庭へ行ってみるとあのまりさつむり親子がいた。 以前ここに居た捨てゆっくり達が持ってきたであろうダンボールや古紙が風のせいでどこかへ吹き飛んでいた。 「けっかい」とやらになったトンガリ帽子もどこかへ行ってしまったようだ。 剥き出しになった凹の様なスペースで小麦粉の皮をくっつけてカタカタと震えているゆっくりが二体。 「ゆうう…しゃむ・・・い・・・よぉぉ・・・あ・・・んこしゃ・・・んが・・・か・・・ちか・・・ちににゃりしょ・・・うぢゃ・・・よぉぉ・・・」 「さ・・・むいい・・・いい・・・」 貝殻が無くなってはただの「ゆっくりまりさ」である。 ましてやまりさつむりというゆっくりはその貝殻のお陰で寒さや雨は他のどのゆっくりの飾りより防ぐことができるのだ。 だが貝殻が無くなってしまえばそこにあるのは寒さに極端に弱い飾りのないまりさ・・・だけである。 「お・・・はなしゃ・・・んがちゃべ・・・ちゃいよ・・・」 「おなか・・・すい・・・たよ・・・」 あれから二日は経つが飾りがないせいと雨のせいで丸二日何も食べていないのだろう。 小麦粉の皮が皺がれており、モチモチの弾力もツヤツヤの色も失せて、全体的に黒ずんだ印象を受ける。 「ゆ”・・ゆ”・・・おち・・・びち・・・ゃんもっと・・・おとうさ・・・んとすーり・・・すーりし・・・てね・・・」 「ゆっ・・・くりわ・・・かっち・・・ゃよ・・・しゅ・・・ーりし・・・ゅーり・・・」 力なく小麦粉の皮を擦り合わせるがあまり効果はないようだ。 やがて子まりさつむりがこんな事を言い出した。 「ゆう・・・う・・・どぼじ・・・ぢぇ・・・お・・・どう・・・じゃん・・・は・・まりぢゃを・・・ゆっぎゅりさしぇ・・・じぇきゅれにゃ・・・いにょ?」 「ゆ”ぅぅ…おぢびぢゃん・・・どぼ・・・ぢで・・・ぞんな・・・ごどい・・・うのぉぉ・・・!」 「おは・・・なし・・・ゃんも・・・ちょっち・・・ぇきゅ・・・れなき・・・ゃっちゃ・・・よ・・・きの・・・みし・・・ゃんぢゃ・・・っちぇ・・・かわ・・・しゃん・・・におとし・・・ちゃよ・・・?」 子まりさつむりがカタカタと震える。それを見て親まりさつむりが声を上げた。 「おぢびぢゃぁぁん・・・!ゆっぐりじでね・・・!ゆっぐりじでいっでね・・・!ぞ、ぞうだ・・・!おどうじゃんがおうだざんをうだっであげるよ・・・!ゆっぐりのび~・・・まっだりのび~・・・」 「ゅ”・・・ぅ…ゆぎ・・・ゅり・・・じぢゃ・・・ぃ・・・ぃ・・・」 「ゆ~・・・!ゆゆ~・・・!ゆっぐり~・・・!ゆっぐり~・・・!じでいっで~・・・!ね~・・・!」 風が再び強くヒューッと吹いた、雨が横に入ってくる。 私はそれを見ると音を立てずに家に戻る。 ・・・既に温度は零下近くになっている。夜になればもっと下がるだろう。 雨はシトシトといつまでも降り続いていた。 次の日、陽射しがカーテン越しに入っている。 窓を開けるとガラスに就いた水滴が朝日を浴びてキラキラと光り輝いている。 風もなく。ずいぶんと暖かくなった。 私はふとあのゆっくり達が気になり裏庭へと向かった。 まりさつむり二体は、寄り添うようにして動かなくなっていた。物言わぬ饅頭となってしまったようだ。 そのつぶった目と表情は何を感じていたのか。私にはわからなかった。 ・・・それから私はこのゆっくり達を最寄りの「回収箱」に入れる為に外へ出た。 暖かい日差しとは裏腹に、回収箱の周りにはデロデロに溶けた何かと小さなリボンや帽子を残して散らばっている。 ゆっくり回収箱へまりさつむり二体を入れるとそのまま踵を返して家路へとつく。 家路に就く途中に考えた。 まりさつむりはチェンジリングの一種と言う見方がある。 それならば幸運がもたらされるはずだが、まりさつむりが街ゆっくりや山野で最後までゆっくりできたという話は聞いたことがない。 あの貝殻の様な飾りは一体何のためあるのだろうか? 考えてみた所で答えは出るはずもない。 ・・・家へと入る直前に花壇の方に目をやる。 そこには水滴をつけた花々が陽射しを浴びてキラキラと輝いていた。 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック ふたば系ゆっくりいじめ 625 ループ・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 632 フェザー・メモリー(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 643 フェザー・メモリー(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 690 ウィンター・ブルース ふたば系ゆっくりいじめ 706 シティ・エレジー ふたば系ゆっくりいじめ 1051 街を跳ねるもの達 ふたば系ゆっくりいじめ 1052 UNDER ふたば系ゆっくりいじめ 1069 CLOUDY ふたば系ゆっくりいじめ 1070 静寂な高音 羽付きあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓本当に同感です!ゆっくりが幸せになるなんて考えられないです! -- 2016-02-10 15 35 51 いやー、何かの間違いでこの糞餓鬼が幸せになったらどうしようかとハラハラしました。 ハッピーエンドでよかった。 -- 2012-11-18 22 35 48 子ゆは街で生き残れる素質が無かった。そして、その事を見抜き、子を捨てる非情さと決断力を持っていなかった親ゆもまた街で生き残れる素質が無かった。 -- 2011-10-12 06 03 42 最後の最後までゆっくりできなかったこの糞饅頭共に乾杯!ざまあ!! -- 2010-11-06 10 02 33 「おは・・・なし・・・ゃんも・・・ちょっち・・・ぇきゅ・・・れなき・・・ゃっちゃ・・・よ・・・きの・・・みし・・・ゃんぢゃ・・・っちぇ・・・かわ・・・しゃん・・・におとし・・・ちゃよ・・・?」 早くこの糞餓鬼を食い殺せ親父さん。 -- 2010-11-05 23 43 15 相変わらず面白いね。 干渉しないところがいい。 -- 2010-07-02 03 22 01
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理科室にて 「皆さん見てくださいねー」 私はれいむ種とまりさ種が二匹づつ実ったゆっくり茎を翳して見せた。 ついで、左手で教卓上のビーカーを指す。 左右二列、都合六つの机に行儀よく座った生徒たちが、興味津々といった眼差しをまっ すぐに向けてくる──少しばかりこそばゆい。 「皆さんのテーブルには、このゆっくり茎と、ニコチン水が入ったビーカーがあります。 見ればわかるとおり、赤ゆっくりはまだゆ茎につながっています。ゆ茎というのは人間 でいう臍の緒にあたるので、この赤ゆたちはまだ生まれていないということになりますね。 当然この状態では、ゆっくりは見ることも話すこともできません。 ですが……見ていてくださいね」 左手でビーカーを握り、みなに見えるよう胸の高さまで持ち上げると、私は右手のゆっ くり茎の根元をビーカーに差し込んだ。ちょうど、活けたような格好になる。 と。 目を閉じたまま、幸せそうに微笑んでいた赤ゆっくりたちの表情が変わり始めた。 「が…ら……」 限界まで開いた口から、あふれんばかりに舌を突き出してあえぐ、一番根元の姉れいむ。 「……じ……じぇ……」 目をきつく閉じたまま、ボロボロと涙をこぼす次姉まりさ。 「ぃじゃ……ぃ……」 目を思い切り見開いたまま、何度も口を開閉する妹れいむ。 「ぉ……きゃ……しゃ……」 顎の下の排泄管から、なにやら水分を漏らし始める、一番先っぽの末妹まりさ。 そのすべてが一様に震え出し、やがて震えは明らかな痙攣へと変じていく。同時に茎が 緩やかに曲がり始めた。私は慌てて茎を押さえながら、生徒たちに向けて解説の弁を述べた。 「はい。本来口を利けないはずの赤ゆっくりがしゃべり始めてしまっていますね。 これはゆっくりの生態から見て異常なことです。 ゆ茎を通じて赤ゆたちがニコチンを摂取してしまった結果、赤ゆたちの体の機能がおかしく なってしまっているのですね。 このことから、妊娠中の生き物がニコチンを摂取した場合、母体のみならず子供にまで悪影響 が出ているということがわかってもらえると思います」 私が解説を続ける間にもれいむたちの痙攣は激しくなる一方で、さながら逆さのメトロノーム。 やがて、赤ゆたちとゆ茎を繋ぐ紐帯が、小さく音を立てて千切れた。 赤ゆたちは、つぎつぎに新聞の敷かれた教卓の上に転落していく。誕生……いや、むしろこれ は流産だろう。 赤ゆたちは転落の痛みとニコチン毒に依る苦悶に、びくびくと小さく体を痙攣させた。本来なら、 この後「いちゃい……」などと泣きながら、それでもどうにか親の目前に向き直り、「ゆっくち しちぇいっちぇにぇ!」と元気にゆっくりならではの挨拶を叫ぶのだろう。 だが、転落の衝撃は、決定的なまでに赤ゆたちの体内を攪拌してしまっている。毒と餡とが、 致命的なほどに交じり合い、おそらくはすでに中枢餡を── 「「ぎゅぃゅぶッ」」 最初の断末魔は同時だった。 姉れいむと末妹まりさが、怪鳥のような悲鳴をあげながら、私の肩の高さにまで跳ね上がった。 すっげぇ、と最前列の男子生徒が呻く。 高さにしておおよそ50センチ。それは赤ゆにはあり得ない跳躍。 だが、有り得るからには道理が有る。ニコチン毒に犯されたあんよの筋餡が、赤ゆにとって致命的 なレベルの痙攣が発生し、それが偶然跳躍の作用を引き起こしただけのこと。 そして私には見えていた。空中の赤ゆたちは、すでに饅頭の形を保っていない。 眦から眼球を、尻から口から餡子を止め処もなくひり出しながら、ツイストドーナツのように体 をねじりながら、餡子もろともに落ちていく。新聞の上に転がった、彼女たちの厚みのないかさかさ の死体は既にして黒ずみ、アマガエルのミイラじみた有様を、私の目前に晒している。 私はまたも解説を述べた。 「ニコチンの毒は、神経を流れる電気の流れをおかしくしてしまうのですね。重症になると、このよ うに頭がおかしくなって、全身の筋肉が痙攣してしまいます。軽い症状でも、油断はできません。 残った二匹のほうは飛び上がりませんでしたが、さてどうなっているでしょうか」 そして私は視線を残る二匹、次姉まりさと妹れいむに向ける。 れいむのほうは既に絶命していた。あんよの餡筋が妙な角度に痙攣してしまい、そのままあんよが 張り裂けてしまったのだ。もはや傷口からぶりぶりと餡子をひりだすだけの、痙攣するニコチン饅頭 と化してしまっている。 だが、次姉まりさのほうはエレエレと餡子を吐き出すだけで、どうにか命を保っていた。頑健で知 られるまりさ種だからこそだろう。これなら残りの実験にも耐え切ってくれるはずだ。 このまま絶命されても困るので、私は事前に用意しておいたオレンジジュース入りのピペットを摘み 上げ、先端をまりさの餡子にまみれた口に突っ込むと、ゴム柄を完全に摘まみ潰した。 びくりとまりさが一瞬ふくらみ、再び元のサイズにもどる。 失神こそしているが、おそらくこれで大丈夫だろう。 まりさの嘔吐がとまったことを確認した後、私は薄い透明なアクリル板を手に取った。 教卓の上に斜に当て、新聞紙の上にあるモノすべてをこそぎ取るように動かていく。餡子やリボン、 帽子がごちゃ混ぜになりながら、アクリル板の端に盛り上がった。唯一の生き残りである次姉まりさだ けは、潰さないよう慎重につまみ上げ、板の中央に乗せてやる。 ついで、教卓脇のリモコンのスイッチを押した。天井に設けられた円筒形のユニットから、するすると 黒板前に白い映写用スクリーンが降りてくる。 私はゆ茎の入ったビーカーを右手に、アクリル板を左手に持ったまま教段から降り、理科室の中央に しつらえられている、オーバーヘッドプロジェクタの脇まで移動した。 ひそひそ話をする女子生徒を一瞥して黙らせると、プロジェクタの投光レンズの上にまりさと餡子の 乗ったアクリル板とビーカーを載せる。 電源を入れた。レンズが強烈な光を発し、レンズ上のモノすべての影をスクリーンに投影した。 スクリーン中央、垂直に黒く太い餡子の線が走る。 線の左には液体をたたえたビーカーの影、線をはさんで反対側には小さな円──まりさの影だ。 「はい、影だけでわかりにくいと思いますが、真ん中の線が餡子で右の丸い半透明の影がビーカー、 右端の小さな丸がまりさのですね。生き残ったのはこの子だけでした。 このことだけでもニコチンが体に悪いものであるということがわかると思います。 ですが……」 私はまりさの帽子をつついた。失神していたまりさが目を覚ます。 「……あじゅい……」 眠りから覚めるなり、アクリル板の上で体を振るまりさ。なにやら表情がへたっているが、同時に目が左右 に泳いでいる。おそらく、本能的に両親や姉妹を探しているのだろう。 「おきゃぁしゃん……いみょうとたち……どこにゃの……。 まりしゃ、あちゅいよ……あちゅいよぅ……」 何処なの、何処なの、暑い、暑いと呻きながら、まりさは高熱を発するレンズの上を這い回っている。サハラ 砂漠のど真ん中に裸で放り出されれば、似たような気分になるだろうか。 やがて耐えがたくなったのだろう、まりさはアクリル板の端に山盛りになった姉妹たちの餡子の上に上った。 スクリーン中央の餡子の線の中央が、まりさの影でまるく節くれだったように見える。 「ゆ……こにょくろいにょ……あみゃあみゃしゃん?」 餡子のことに気づいたようだ。 レンズの上に視線を落とすと、逆光の中何度も餡子をぱくつくまりさの姿を見ることが出来た。それこそ、 夢中でむさぼっているのだ。 まりさの丸い影が消しゴムのように、餡子の影を穿ち削って消してゆく。 赤ゆにしては、やはり異常な食欲だった。 「むーちゃ、むーちゃ……しあ……むーちゃ…… あみゃいのに……むーちゃ……しあわしぇにゃにょに……」 生まれて初めて幸せそうな笑みを浮かべていたまりさの顔が次第に曇り、やがてためらいもなくぼろぼろと 涙をこぼし始める。それでもなお、口は食事をとめようとしないのだ。自分で自分を御せぬまま、まりさは 必死に泣き叫ぶ。 「どぉちておくちしゃん……むーちゃ、むーちゃ…… もう、おにゃか……むーちゃ……たしゅけて…… むーちゃ、むーちゃ……ゅわぁ……あ……」 餡子の線はすでに半分以上が消え去っている。ちょうど赤ゆっくり1・5匹ぶんをまりさは平らげた計算に なり、実際皮もだいぶ薄くなって、内側の餡子が透けて見えてきている。 捨て置けば破裂するだろう。その前に、わたしはまりさを摘み上げた。おしょらをとんでるみちゃい、と 赤まりさが叫ぶ。だが、赤ゆであるがゆえにその声音は小さく、生徒たちには届かない。 私は四方を一瞥すると、赤まりさを掲げて生徒たちに示して見せた。 「はい。皆さんにももうわかっていると思いますが、餡子にはニコチンが含まれていましたね。哀れ、赤まりさ はすっかりニコチン依存症になってしまいました。依存症になってしまうと、体に悪いものであるにもかかわらず、 その薬物がほしくてほしくてたまらなくなるのですね。だからまりさはおなかが破れそうになっているのに、 次から次へとニコチン入りの餡子を食べてしまったわけです。 では、最後に──」 私は、掲げたまりさを再び胸元までおろした。 まりさと視線が合う。 体をひねって小首をかしげたまりさは、なにかとても不思議なものでも見ているかのような表情を浮かべていた。 誰なんだろうこの人間さん? なんて、そんなことでも考えているのだろうか。 私はまりさから指を離す。 まりさは不思議そうな表情のまま、ビーカーの中に落ちていく。 小さな小さな水音が響く。 水面が一瞬震え。やがて音立てて波うち、まるで生きてでもいるかのように飛沫を上げる。 「ぴぎ 。」 それは小さな断末魔。 けれど、うわ、という女子生徒のうめきにいともたやすくかき消され、その呻き声もついで沸き起こったどよめき によってかき消される。 「赤ゆっくりをニコチン水に落とした場合───」 半透明のビーカーの影の中、まりさの丸い影を囲んで、いくつもの餡塊が踊っていた。 さながら夜店の金魚すくい。 ポイから逃げる和金のように、餡塊は四方八方に散ってゆく。 散りながらに、溶けてゆく。 「───ニコチンの作用により、赤ゆっくりの薄い皮は、一秒ほどで溶けてしまいます。 皮の内側の餡子、筋餡ですとか内臓餡は皮という支えを失って、水中で分解してしまいます。基本的にゆっくりの 餡子は万能細胞ですから、餡子がたとえば肝臓ですとか筋肉ですとかの形を取っているさまを目にすることはなかなか できません。この、ビーカーの中の塊ですね、長く細いのが腸ですね、細いレンズ上の影が筋肉で── ああ、もう見えませんね。溶けてしまいました。 さて、それではここからは皆さんで実験してみてください。先生は一時席をはずしますが、まじめにやるようにして くださいね。 茎は一人一本、ビーカーは一人ひとつです。オレンジジュースは一テーブルに一缶づつですから、勝手に飲んだり しないように・・・・・・」 生徒たちに解説と指示と注意の言葉を発しながら、私はふとスクリーンに視線を投げた。 光の中、ビーカーの半透明の影が少しだけその黒味を増している。 その真ん中に、くっきりと黒い顔があった。苦痛で奇怪によじれた目と口が、白く白く影の中に浮き出している。 だが、それも、秒を経るごとに茫漠としたものになり、そしてついにはニコチン液のなかに溶け去った。 あと10分ほど残ってくれればよかったのにと内心思いながら、私はプロジェクターの電源を落とし、ビーカーだけを 手に取った。 そのまま理科室の一番後ろにある腰ほどの高さの用具棚に歩み寄る。 上に置いたままにしておいたダンボールを小脇に抱えると、まじめに実験するようにとだけ言い残して、私は 理科室を後にする。 『元気』と未熟な筆跡で記された半紙が並ぶ廊下を歩き、突き当りのドアを開けて入った。 そこは小さなベランダになっており、周りが木々に囲まれているため、生徒や同僚の教師に見咎められる心配がない。 私はドアを閉めてもたれかかると、床にダンボールを置いた。 胸ポケットから緑色のパッケージを取り出した。銀紙を破り、端を指で何度か叩く。 せりあがってきた紙巻を直接唇でくわえ込むと、ジッポライターで火をつける。口から深く煙を吸い込むと、 メンソールとタールが交じり合った複雑な辛さと旨さが舌の上に広がった。 頭に広がる貧血感を楽しむと、私は持参したビーカーにタバコを吹き捨てる。 そしてしゃがみこみ、ゆっくりとダンボールの蓋を開けた。 「ごくろうさまでした」 声をかける。 箱の中には、バレーボールほどのまりさが居た。 今日の実験赤ゆを提供してくれたのがこのゆっくりだ。 「……ッ!………っ………ッ!」 泣き腫らした目で私を恨めしそうに睨み上げながら、ばくばくと何度も口を開閉している。昨晩、私が素手で咽喉から 声帯を削ぎ取ったので、どれほど腹を絞ろうが声は出せないのだ。 もっともゆっくりは表情豊かに話す生き物だから、コツさえ掴めば唇を読んで会話するのは容易い。 「ゆっくり殺し?ちびちゃんを返せ?いえ、死んでます。もう無理です。 棚の上から全部見たでしょう?あきらめてください。 実際、あなたにとって悪い話ではないと思ったんです。 自然の中なら簡単に死んでしまう赤ゆなんて、どれほど死んでも困らない。 わたしは貴方のおかげで実験動物の準備費を着服できて幸せだし、あなた自身も食事や伴侶にいろいろと困らない。 大体、あまあまがほしいといったのは貴方でしょう?だから私は差し上げた。 そしてその代償をいただいた。ただそれだけのことでしょうに」 「───ッ!────ッ!!」 音の亡い声でまりさは叫ぶ。 子供あげるなんていってないよ、あまあまだっていらなかったよ! ちびちゃんたちを返してね!おうちを返してね!れいむを返してね!お声を返してね! 返してね!返してね!返して!返して! だが、そんなことは私にとってどうだっていいことだ。重要なのは金と仕事で、ほかのすべては二の次だ。私はまりさに 微笑むと、バクバクと開閉し続けるまりさの口に、ビーカーの中身を注ぎ込む。 一瞬、まりさは驚愕に目を見開いた。 そのまま苦悶の形相で何度も激しく咳き込み、ダンボールの中に盛大に吐き出しながら、瘧にかかったかのようにぶるぶる と震え上がる。いくら成体とはいえ吸殻入りのニコチン水は、やはり相当にキクらしい。すでに肌の色は青ざめ、冷や汗さえ かいている。下手をすれば、このまま絶命するだろう。 そうなったところで、代わりを用意すれば良いだけの話だが。 びくびくと痙攣しながらなお、まりさは再び私を睨んだ。 瞳には恨みだけではなく、明らかに悲しみの色がある。当然だろう。まりさはビーカーに溶けたモノが何であるか、その目 で確かめて知っている。 その唇が、小さく何かをつぶやいた。 まりさたちはなんにもしてないのに。 どうしてあんな事したの。 どうして、どおしてちびちゃん達に、あんな酷いことしたの……。 ゆっくりらしい語彙の無さ。 馬鹿でもわかるようなその問いに、私はゆっくりと微笑んだ。 どんな馬鹿にも教えるのが、教師というものの仕事だろう。 「そんなこと、決まっているじゃありませんか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 子供たちの健康な未来のためですよ」 私はけらけらと高く笑う。 わがらないよと呟いて、まりさが小さくうなだれた。 おしまい。 gdgdな人の書いたもの。 ゆっくりいじめ系2053 まりさがなにかにむしゃぶりつく話 ゆっくりいじめ系2692 ありすはゆっくり生まれたい ゆっくりいじめ系2700 足焼きれいむの受難 ゆっくりいじめ系2736 れいむはおそとにでてみたい1~3 このSSに感想をつける
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捨てゆっくりin 冬 14KB 虐待-いじめ 制裁 自業自得 追放 飼いゆ 現代 借ります ゆっくりを捨てるのは良くない 「れいむ、もうお前要らん。 何処へなりとも消えちまえ」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおぉぉぉ!!!?」 部屋の中に、れいむの悲痛な叫びが響き渡る。 俺の心は微塵も揺らがなかった。 捨てゆっくりin 冬 俺は一匹のゆっくりを飼っている。 いや、飼っていたというほうが正しいだろう。 何故ならつい先程、ゆっくりを捨てることを決めたのだから。 ゆっくりれいむ。 元・俺の飼いゆっくり。 それが今、俺の足元でなにやら喚き散らしながら、纏わりついてきている。 鬱陶しくてしょうがなかった。 「だからああぁぁぁ!!!れいむはおにいさんのかいゆっくりでしょおお!!!? ちゃんとめんどうみないとだめなんだよおおおぉぉぉ!!!?」 知ってる。 一応それなりに世話を焼いてきたつもりだ。 こんな事になりさえしなかったら、これからも世話を焼いてやっただろう。 「れいむなにかわるいことした!?だったらあやまるから、おにいさんもあやまってね!!! れいむのこといらないだなんて、いっていいこととわるいことがあるんだよぉ!?りかいしてね!!」 何故俺が説教めいた非難を受けているのだろう。 それにこいつはまだ自分が何をしたか分かっていないのか。 「だまってたらなにもわからないでしょおおおぉぉぉ!!!?さっさとごめんなさいしてね!!! そうしたられいむもゆるしてあげるよ!!ゆっくりしないであやまってね!!!」 元々、何でこいつを飼い始めたのかすら分からなくなっていた。 メタな話、そうしなければ話が始まらないからだが。 こんなバカじゃなくて、もっとましな種類を買ってくれば良かったと後悔している。 「いいかげんにしないとれいむおこるよ!?おんこうなれいむをおこらせるなんて、おにいさんはおばかさんなのぉ!!? それがいやだったらゆっくりしないでどげざしてね!!!あとおわびにたくさんのごはんとあまあm」 「喧しいわこのアホ饅頭」 喚き続けるバカに、とりあえず一言。 俺の言葉が気に触ったのか、「ぷくううう!!!」と膨れる足元のバカを見下す。 何がぷくーだ。こっちの方が頭に来てるっつーの。 「……いいか、れいむ。俺ぁ何べんも何べんも、口を酸っぱくして言ったよな」 怒りに震える指を、バカの頭上に突きつける。 「決まりだからって、絶対に、何があっても―――――」 「―――――野良ゆっくりとガキ作るんじゃねぇって言っただろうがこのアホ饅頭!!!」 れいむの額には、実ゆっくりを実らせた茎がまっすぐに伸びていた。 そういえば、事ここに至るまでの経緯を説明していなかった。 かいつまんで話そう。 1.れいむのお友達である、野良ゆっくりのまりさ。 2.俺の居ない間の家宅侵入(どうやられいむが手引きしたらしい)。 3.すっきりー。 後は察してくれ。 我ながら間抜け以外の何物でもないが、恐ろしいほどテンプレ通りの展開だった。 他人事ならば笑えるが、生憎今回は全く笑えない。 お約束ともいえる、荒れた部屋を片づけるのにも相当な心労を要してしまった。 ペットなのだからと多少の自由を許して、野良ゆっくりとつき合う事を許した結果がご覧の有様だよ、と言わんばかり。 本当に、親馬鹿ならぬ飼い主馬鹿は目を曇らせる。 言葉を理解するのだから大丈夫だろうと――言い含める程度でこのバカが理解するとでも思っていたのか、当時の俺よ。 もう落胆とか裏切られた気持ちとかのお陰で、れいむに対する愛着などは欠片も無い。 いっそ殺してやろうかとも思ったが、どうもそれでは呆気ない、生温い気がする。 ならばここは外に放り出して、せいぜい苦しんで貰うのが相応の末路だろう。 今は冬だ。甘やかされてきた飼いゆっくりでは一日と持つまい。 「だ、だってれいむのあかちゃんはかわいいんだよぉ!?おにいさんもあかちゃんをみれば、ゆっくりできるんだよ!! だかられいむはおにいさんのためにあかちゃんをつくってみせてあげようとs」 「嘘こけこのアホ!どう考えても手前が盛ってただけじゃねぇか! 言うに事欠いて俺のためとか、ふざけるのも大概にしろ!!」 最近、「おちびちゃんが欲しい」とか言ってたらこの様だ。 性欲の責任転換はやめて欲しい。 「それにかわいいれいむとつよいまりさのおちびちゃんなら、きっとおにいさんをゆっくりさせてあげられるはずだよ!! ほら、このおちびちゃんなんてまりさにそっくr」 「そのガキが親に似るんだったら、ますます潰す必要があるわ! 大体あのまりさゲスだったじゃねーか!!」 これもお決まりだが、野良まりさは「ゆっへっへ、じじい、どれいにしてやるのぜ」とか何とか言っていた。 今はゴミ箱の中で生ゴミと熱烈なベーゼを交わしてもらっている。 そんな奴の餡子を引き継ぐなど、ストレスの種以外の何ものにもなりそうに無い。 「……ゆぐぐ、うるさいよ!!じじいはれいむのいうことをきいてればいいんだよ!! かいぬしだからっていつまでもいばらないでね!!ぷんぷん!!」 「お前………」 それが本音か。 この野郎、人が優しくしていたら増長しきっていたようだ。 絶対捨てる。 「ゆぶっ!!?やべでね!!?」 れいむの顔面を掴み上げる。 ろくに発音が出来ないはずだが、それでも何かれいむが喋っている。 勿論無視。 「やべべね!!?やべべね!!?」 玄関へと向かう。 相変わらず手の中のバカが何か喚いているが気にしない。 ふと、実ゆっくりと茎が目に入る。ゆらゆらと揺れていた。 激しくウザい。 ドアを開ける。空は曇天、季節はまさに冬そのもの。 途端に流れ込んでくる寒気。 まるで身を刺すようだ。 「ゆぎゅぅ、ざぶぃぃっっ!!!」 当然、手の中のバカもその寒さに震える。 部屋飼いの長いれいむは、最近家の中に篭りっぱなしだった。 だがそれも今日まで。これからこの寒さと存分に付き合ってもらう。 「ほれ」 れいむを投げる。 放物線を描きながら、ゆっくりと短い距離を飛ぶバカ、と実と茎。 「ゆゆっ!!おそらをとんでるみちゃぶっ」 一瞬何かを言いかけたれいむだが、顔面から地面につっ込んだために最後まで言いきる事は無かった。 奇跡的にも、茎や実は全て無事だった。無駄に運が良い。 「じゃあなバカ。せいぜい苦しんで死ね」 「ゆ゛っ!!じじい、なにずるの!!れいむいたかったよ!!!ぷk」 れいむが起き上がって何かを言う前に、ドアを閉めた。 ドアの向こう側では、まだ何かギャーギャー言う声が聞こえてくるが気にしない。 部屋に戻り、暖かい物でも食べよう。 ――テレビを点けると、天気予報がやっていた。 どうやらこれから夜にかけて、雪が降るらしい。 一時間後。 再び玄関のドアを開ける。 心なしか、一時間前より寒い。 そして視線の先には、寒さに震えるれいむの姿があった。 「お、お゛、おぞ、おぞ、おぞい゛、よ゛、ごの、じじ、じじ、じじ、い。 れ、れれ゛、れいむ゛、ざむぐ、で、じ、じぬ、かと、おぼ、おぼ、た、よ」 ガチガチと歯を打ち鳴らし、その身体は線がぶれるほど震えている。 いつもより血の気(?)が引き、顔は真っ白だった。 何処からどう見ても「凍えています」といった風体。 哀れすぎる。少しばかり溜飲が下がった。 「れ、れ゛れいむ゛に゛は、あが、あがぢゃんがい、いる、ん、だ、だよ。しんぐる、ま、まざー、な゛んだよ。 こ、ごんなに、ざ、さむくちゃ、あが、ちゃんが、が、ゆっ、ぐり、でぎ、な、ない、よ゛」 未だにれいむの額には茎が付いている。 だが、実ゆっくり達は苦悶の表情を浮かべ、茎そのものも先程より色が悪く、細くなっている。 「だか、だがら、ざっざと、お゛う、おうちに゛、いれ、いれ、て、て、ね。 そ、そぞ、ぞうじだら、じじ、じじいの、ごど、ゆるじで、あげなぐも、ないy」 「ふざけんなバーカ」 惨めな饅頭を見下し、告げる。 この程度で許してやるならば、最初からこうする意味など無い。 「お前さっきから聞いてりゃ言いたい放題言いやがって。 早く入れろ?そうしたら許してやる?バカも休み休み言え」 「お前まだ分かってないのか?お前はな、捨てたの、要らない子なの」 「少なくともお前の額に付いてる汚いちっこいのは要らない。 何で俺がそんなもんを世話してやらにゃいかんのだ?」 「シングルマザーって言ったよな、お前。 じゃあ一人で育てろよ、頑張って。シングルマザーらしく」 「ああ、暖かい。こっちは暖かいなぁ。 でもお前は寒くて辛い。まぁ知ったこっちゃ無いけどね。子供がいる限りずっとそうだよ、お前」 「じゃあ俺は暖かい場所に戻るから。 シングルマザーさんはそこで、赤ちゃんと一緒に楽しくやってな」 ドアを閉める。 またもや何かギャーギャー言う声が聞こえてくるが、同じように無視。 部屋に戻ってテレビでも見ますかね。 ふと窓の外を見上げると、白い結晶が降ってきていた。 積もれば楽しいかもしれない。 さらに、一時間後。 みたび玄関のドアを開ける。 薄らと積もった雪、そしてそこで当然のように震えているアホ饅頭。 ただその額には、茎の影も形も見当たらなかった。 「………あれ?れいむ、お前赤ちゃん達はどうしたの?」 「ゆ゛?れ、れ゛いむ、には、あが、あかちゃん、なんて、いな、いない、よ゛?」 かわいらしく――本人はそのつもりだろう――首(つまり全身)を傾げるれいむ。 「は?いやお前、何言って、」 「れ、れいむ゛は、どく、どくっしんっ、だよ?お゛ちび、ちゃんも、だーり゛んもいな、いない゛よ? おにーさん、ゆ、ゆっぐり、ゆめでもみて、た、たんだね。れいむ、こま、こま゛っちゃうよ」 明らかにバレバレの嘘を吐くれいむ。 寒さで頭がおかしくなったか?一体何のために、 ………って、ああ、成る程。 「なぁ、れいむ」 ここは一つ、カマをかけてみよう。 「口の周りに、餡子付いてるぞ?」 「……ゆ゛ぅっ!!?」 凄まじい勢いで反応し、己の口元を見ようとするれいむ。 だが生憎、顔の構造上口は見えないだろうし、仮に見えたとしても後の祭りだ。 れいむ。 お前、 「………赤ちゃん食ったな?」 「ゆ゛ううううぅぅぅっっっ!!!?」 面白いくらい取り乱すれいむ。 どうやら予感は当たっていたようだ。 ―――子供がいると家の中に入れないからって、子供を食ってしまったのだ、こいつは! 「おいおいおいおい、お前さぁ、いくら赤ちゃんが邪魔だからって普通食わないだろ、なぁ」 「ゆ゛っ………!」 思わず笑いがこみ上げてくる。 この可能性は考慮していなかった。まさか、まさかこんな事をしてくるとは。 野良ゆっくりでさえ、こんな考えを持つ奴は早々居ないだろうに。 「シングルマザーじゃなかったのかよ、お前?赤ちゃんは大切なんじゃないのかよ? いやー驚いた驚いた。まさか飼ってたゆっくりが、こんなゲス野郎だったとはねぇ」 「ゆ゛ぅ゛ぅ゛………!!!」 まだしも普通に馬鹿だった野良まりさの方が良心的ではなかったのだろうか。 飼いゆっくり(だった)の身の上で、どうしたらこんな発想が出来る。 どんだけ生き汚いんだ。 「これが他のゆっくりに知られたら大変だろうなぁ。 『こどもをたべちゃうげすおやはゆっくりしね!!!』とか。袋叩きにされるぞ」 「ゆぎぎぎぎぎぎいいいぃぃぃぃぃ………!!!!」 ギリギリと、歯を噛み鳴らすれいむ。 何も言い返せないのは自分の立場を知ってるのと、俺が正論を吐いているせいだろう。 野生だろうと野良だろうと同属殺しはご法度。それがゆっくりの本能だ。 「ぞ、ぞんなごどどうでもいいでじょおおおおぉぉぉっっ!!!? れ゛いむ゛にはもうあがぢゃんいな゛いよっ!!!おうぢに゛いれざせでねっっ!!!」 耐えかねたれいむがとうとう激昂する。 自分の子供を「そんな事」か。 「うん、確かにもうガキは居ないな。 これならお前を家の中に入れてやっても良いかもしれない」 「……ゆ゛っ!!やっとれ゛いむをおうぢにいれでくれ゛る゛んだね!!! れ゛いむ゛はやざ、やざじいがらおにいざんのこど、ゆ、ゆるじであげるよ!!!ゆっぐりかんしゃしt」 「―――――でも反省の色が無いな。もうちょっとそこに居ろ」 ドアを閉めた。 向こう側から「ゆ゛あ゛あ゛あ゛!!!」と狂ったような絶叫と体当たりの音が聞こえてくるが、やはり無視。 引き続き、テレビでも見るとしよう。 雪は止む気配を見せない。 もう一時間後。 玄関のドアを開ける。 雪は一層積もり、徐々に景色を白く染め上げつつある。 その中に、れいむは居た。 「ゆびっ……ぃっ、お、おに゛、ざ、ん……」 下顎辺りまで雪の中に埋もれ、頭には雪をこんもりと載せている。 顔面は蒼白を通り越し、蝋人形か何かのようだ。 動き続けていればこんな風に埋もれる、と言うことにはならなかっただろう。 あるいはもう動く体力は残されていないのか。 どちらにしろ、今のれいむは哀れを通り越して滑稽ですらあった。 たまらなく痛快だ。 「ごべ……ごべんなざい……も゛う、おにいざんの、いうごどには、ざがらいまぜん」 ここにきて、ようやくれいむが謝った。 流石にこれ以上放置されるとどうなるか、餡子脳でも分かるらしい。 「れ゛い゛むが、わ゛る、わるがっだでず。お゛ぢびじゃんも゛、だーり゛んも、いり゛まぜん」 歯の根の合わない口を必死に動かして、口上を述べていくれいむ。 そこには3時間前の増長饅は塵すら残っていない。 卑屈に諂い、靴を舐めろと言われれば舐めるだろう。 「だがら、だがら、おうぢに、いれ゛で、くだ、ざ、ざい」 もうこれ位にしてやっても良いのではないか。 れいむも十分反省したと言っている。 もう二度とこんなことをするようには思えない。 「………れいむ」 だから、れいむを許して、家の中に入れてやっても良いのでは、 「お前さぁ」 でも。 そうは問屋が卸さないんだな。 「暗いよ、お前。もっとニッコリ笑え、ニッコリ」 「………ゆ゛?」 「笑顔だよ、笑顔。分からないか?」 だから、れいむを許してやるなんて事は、無い。 「さっきからベソベソぐちぐち、辛気臭い口上並べ立ててさぁ。 このままお前を家の中に入れたら、俺まで辛気臭くなっちまうよ」 「俺はさ、ペットに対して癒しを求めてるんだよ。 勝手に子供作って面倒をこしらえたり、俺に対してじじいなんて言う奴は論外なんだけどさ」 「でも、それだけじゃあ足りない。 やっぱり笑顔が無くちゃな。今のお前にはそれが決定的に、無い」 「俺の言うことには逆らわない、って言ったよな、れいむ? じゃあ笑えよ。笑顔でペットらしく振舞ってみろよ、なぁ」 「ほら。―――――こうやって、笑ってみろよ、れいむ」 口の端を吊り上げ、歯を剥き出しにして、笑う。 れいむに向けたそれは、紛れも無く「嘲笑」というやつだ。 「ゆ゛………ゆ゛ひ」 釣られてれいむも笑みを返す。 寒さによって硬直した顔面を無理やり動かす、引き攣った笑顔。 汚いなぁ。 「3点。駄目だな。 ちゃんとした顔になったら家の中に入れてやる。それまで練習してろ」 ドアを閉める。 もう向こうからは、何も聞こえてこなかった。 恐らくれいむは、俺の言いつけ通りに笑顔の練習でもしてるのかもしれない。 雪の勢いはどんどん強くなっている。 これからまだまだ寒くなるだろう。 今日はもうこのまま暖かくして飯食って風呂入って歯磨いて寝よう。 れいむの様子は、明日確認すれば良いや。 翌朝。 外は銀世界だった。 視界に入るのは雪、雪、雪。白一色。 ここまでの大雪はこの地域では珍しい。 年甲斐も無く少々心が弾む。 見れば、道路の片脇にはもう既に雪だるまの姿があった。 子供達が早起きでもして、作り上げたのだろうか。 そして、ここにもある意味「雪だるま」がひとつ。 「………まぁこうなるとは思ってたけど、本当に間抜けだな、こいつ」 明らかに何かが入っていると思われる、雪の膨らみが玄関のすぐ真ん前にあった。 蹴り崩してみると案の定、その中にはれいむだった凍死体の姿が。 まったく、怒りを通り越して呆れも通り越して感心すら通過して、今はただ無性に笑い飛ばしたかった。 そもそも最初に捨てられた時、こいつは何処なりと逃げ出せた筈なのだ。 それを馬鹿正直に玄関の前に居座って、勝手に凍えて、勝手にくたばった。 バカ以外の何者でもない。 ふと振り返ってみると、昨日まで存在していた苛つきも怒りも綺麗さっぱり消えていた。 気分爽快。 こいつは最後の最後に――その命を以って、ペットらしい振る舞いをしたと言うわけだ。 ならば最期くらいは、それらしく扱ってやろう。 「じゃあな、アホ饅頭」 ガチガチに凍ったれいむの顔。 所々罅割れ、あるいは黒ずんでいるその顔面。 それでもなんとか形作っていたれいむの笑顔を、俺は足で踏み抜いてやった。 おわり * * * * * 前作書いてから「あれ?凍死って意外と面白くね?」と思って書いた。 好評だったら多分また似たようなの書く。 あと「ゆっくりを捨てるなんて、とんでもない!(不法投棄的な意味で)」って思う人も居るでしょう。 俺もそう思ったけど話の都合上そうしなきゃ駄目だったんだ、ごめんね。 byテンタクルあき 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 2 散歩した春の日に ふたば系ゆっくりいじめ 3 ちょっと鴉が多い街のお話 ふたば系ゆっくりいじめ 22 伝説の超餡子戦士 ふたば系ゆっくりいじめ 38 とある野良ゆっくり達の話 ふたば系ゆっくりいじめ 46 散歩した5月の日に ふたば系ゆっくりいじめ 48 ゆうかにゃんと色々してみよう! ふたば系ゆっくりいじめ 128 れいむとまりさがだーい好き!! ふたば系ゆっくりいじめ 136 つむりはとってもゆっくりできるんだよ! ふたば系ゆっくりいじめ 324 散歩した秋の夜に ふたば系ゆっくりいじめ 372 新世代清掃工場 ふたば系ゆっくりいじめ 385 どうしてそう思ったの? 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